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2008年1月 アーカイブ

2008年1月31日

A. 憧れる事も、無いわけではありません。

お寺の跡継ぎに関してご質問ですが、お寺の跡を継ぐのは、なにも長男(長女)でなければならない、というわけではありません。弟や妹がおられるばあいは、長男・長女が別の職業に継いだり、お嫁に行ったりと言う話もよく聞きます。ですから、お寺の生まれだからと言って、お坊さん以外のことをしない、というわけではありません。ただ、弟が継ごうとしている時に、長男がやっぱりお寺継ぎたい、となると、話がややこしくなったりしますので、長男が継ぐ方が、丸く収まりやすく、ベターであるというくらいでしょうか。

あと、会社勤めに憧れるか、ということですけど、私も僧侶になる前は、やはり他の職業に就くことも考えてました。それが憧れかどうか、と言われるとちょっと違う気もしますけど、学者になりたいとか、そう言った夢を持っていたことはありました。

ちょっと他のお坊さんがどう思っているかは定かじゃないですが、私は今、僧侶として頑張っていきたいなと思っていますので、他の職業に就きたいとは、さほど思いません。

ただ、お坊さんで一つ辛いなと思うのは、お休みが定かじゃない事。週休も無いですし、ゴールデンウィークや、お盆休みのようなまとまったお休みも、あまりとれません。ですから、毎週土日がお休みとか、1週間休みをもらって海外旅行とか、そう言う話を聞くと、ちょっと羨ましくもなります。

しかしまあ、他の職業の事を羨んでも仕方ありません。どんな仕事にも、やりがいと、辛い面がありますし、今自分ができる事を精一杯頑張る事が大切ですしね。

2008年1月31日

A. あると面白いのですが。

お坊さんの独身・既婚を見分ける方法ですが、一般的には、左手の薬指に結婚指輪をつけているかどうか、ですよね。が、結婚しているお坊さんでも、指輪をつけている方とつけない方がおられるため、指輪で見分ける事は難しいと思われます。

そもそも、結婚指輪の由来は、古代エジプトまで遡るそうで、ヨーロッパでは古代ローマ頃から契約履行の証としてリングが使われ、後にキリスト教における結婚の儀式にも取り入れられていったようです。それが日本に入ってきたのは明治以降のことですから、結婚指輪をするというのは、西洋の文化、と考えられます。

また、お坊さんとはそもそも出家した方。出家すると言うことは、本来は、世の常識を離れ、さとりを目指す事でありますから、欲望を掻き立て、身を飾るための装飾品をつけたりはしないもの。お釈迦様も出家にあたり、装飾品を全て従者に渡したと言われています。ですから、お坊さんが指輪をつけるということは、本来的にはあまりないことということで、結婚指輪をしない方もおられます。

しかしまあ、もともと結婚が許されていなかったお坊さんも、今では結婚が許される時代ですから、別に結婚指輪をつけてはいけない、というわけでもなく、結婚指輪をつけている方もおられます。

また、お坊さんだからと言って、既婚・独身の特別な見分け方があるわけでもないですので、外見で見分けるのは難しいと思われます。どうしても気になる場合は、聞いてみるのが一番手っ取り早い、でしょうね。

2008年1月24日

A. あることはあります、が…

まさに今、受験シーズンですねー。それで、受験によいお守り、とのことですが、やはり一番最初に浮かぶのは、学問の神とされる菅原道真が祀られる、京都の北野天­満宮や福岡の太宰府天満宮ではないでしょうか。しかしこれは神社ですので、お寺で言うと、京都の東山に即成院というお寺があり、ここは那須与一の縁のお寺らしく­、那須与一と言えば弓の名手、つまり的に当てる名手ということから、願いが的にあたると言う事で、合格を願いにこられる人が多いそうです。

他には?と言われると、ちょっと悩みます。なんせ、お寺はたくさんありますし、皆さんお住まいの地域も違いますし。で、いろいろ探してたら、こんなサイトを見つけました。このサイトの「学業成就・受験合格」のところをクリックすると、いくつかヒットするお寺があります。あとは、以前紹介したような、浄土真宗以外の大きなお寺さんに行かれても、合格祈願・学業成就の祈願はできますし、お守りもあることでしょう。

しかし、仏様にお参りすることは、自分の願望・欲望を叶えるためにする物ではありません。そもそも仏教は、自己の欲望や煩悩をなくしていきましょう、というのが­教えの基本です。ですから、本来的に仏様はこちらの願いを何でも叶えてくれる神さまとは違うわけです。

じゃあ、お寺にお参りすることや、お寺のお守りを持つことは意味がないのかと言われますと、そうでもありません。

お守りは、魔を退ける効果のあるものと考えられます。一般的に魔とは、災悪や不幸というような、外部から来るものと考えられますが、仏教にとっての魔とは、私の­内に潜む煩悩です。ですから、お守りを持つ事、そしてお寺にお参りすることは、自らの煩悩に惑わされないように、という意味があると言えるかと思います。

受験の時、不安から神秘的なものに頼りたくなる気持ちは私もよくわかります。が、やはり、目標達成の為に自分の欲望・煩悩に打ち勝ち、勉強に専念する事が最も大­切なはずです。自己に克つ、そのためにお寺にお参りしたり、お守り持つことは、意味のあることかもしれませんね。みなさん、試験頑張ってください!

2008年1月24日

A. こればかりは、お寺によっていろいろあるかと思います。

お寺は年始は忙しいのか、ということですが、これはお寺によっていろいろで、一概には言えないでしょう。例えば、私の友達のお寺では、三が日に、お茶会をするた­め、かなり忙しいとか。そんな特別な行事が無くとも、年頭のご挨拶に檀家さんがたくさん来られるお寺も多いようです。が、ウチのお寺は三が日、挨拶に来られる方­も少なく、お参りもお休みなので、のんびり過ごさせていただいておりました。

で、タイムスケジュールですが、これもやっぱりお寺によるでしょうね。例えば大きなお寺などで、お坊さんが修行の為に共同生活するようなお寺では、起床や坐禅・­修行、お勤め、食事や、掃除など、毎日のスケジュールが決められているかと思います。

あるいは、大きなお寺で、たくさん職員さんや法務員さんと共に寺務を行なう場合でも、一日のスケジュールはある程度決められている事でしょう。

しかし、一般的なお寺では、そうではありません。朝夕にお勤めをする以外は、その日その日で予定が変わってきます。ウチのお寺では、毎日月忌参りというお参りを­、門徒(檀家)さんの家に一軒一軒訪ねて勤めますが、その家々で都合のよい時間がありますから、日によってまちまちです。また土日にはご法事が入ることも多いで­すし、お彼岸やお盆などの時期によっても変わってきます。お葬式は、いつ何時あるかわからないですし。

ですから、一般的なお寺では、スケジュールが無いというよりは、直前まで決められない、というのが実情ではないかなと思います。

2008年1月10日

A. どこのお寺でも、というわけではありません。

坐禅をしてみたい、とのことですが、どこのお寺でも坐禅を教えてくれる、というわけではありません。例えば、浄土真宗であるウチのお寺に「坐禅をしたいのですが」と来ていただいても、残念ながら、私は坐禅を専門に学んでおりませんので、指導する事はできません。やはりそこは、坐禅を専門に学んだ方のいるお寺、つまり、禅宗のお寺に行かれてみるのが一番良いかと思います。

とは言え、禅宗のお寺であっても、全てのお寺で坐禅をご指導いただけるかというと、お寺によってもいろいろ事情があるでしょうから、できるできないがあるかと思います。しかし、日曜に坐禅会を行なうなど、門戸を広く開いているお寺もたくさんありますから、最寄のお寺を探してみてください。

で、探し方ですが、今はネット検索という便利なツールがありますから、例えば横浜市にお住まいならば、yahoo!やgoogleなりを使って、「横浜市 坐禅」と検索をかければ、坐禅を受け入れてくれるお寺はすぐ見つかるかと思いますよ。あとはそのお寺に足を運んでみるだけ、ですね。

2008年1月10日

A. 大きいにもいろいろ解釈の仕方があるので一様には言えませんが・・・

東京で一番大きいお寺、との事ですが、大きいにも、境内地が大きい、伽藍(建物)が大きい、檀家さんや参拝者の数が多い、教団としての規模が大きいなど、いろいろな解釈の仕方があるかと思いますので、一概にどのお寺が一番とは、判断が難しいように思います。

しかも、私は地方在住の為、東京に関しては疎いので・・・今回は、浅草にお住まいの江戸っ子彼岸僧、KAKUさんにお知恵を拝借してみました。

すると、東京で大きいお寺と言えば、芝の増上寺池上本門寺、浅草の浅草寺、上野の寛永寺が有名どころとして挙げられるそうです。個人的には、それに築地本願寺も加えたいところです。

あと、東京だけでなく、首都圏まで視野を広げると、千葉県の成田山新勝寺や神奈川県の川崎大師総持寺もかなり大きいお寺のようですね。私も、浅草寺と築地本願寺以外は行ったことはありませんが、どのお寺も名前は良く聞きますので、一度は参拝に行ってみたいですね。

アニメ一休さんで、お坊さん同士が「そもさん、せっぱ!」と問答を掛け合うシーンがありますね。この連載では、ふだん聞きたくてもなかなか聞けないお寺や仏教への素朴な疑問に、お坊さんがわかりやすく答えます。読者のみなさんからの質問も、お待ちしています!
(なおご質問は、メールでinfo@higan.netにお送りください。みなさまからいただいたご質問の中からいくつかを取り上げさせていただきます。)
ケンユウ
石川県のとある温泉街に住む僧侶。みなさんからの質問に、わかりやすく答えます。
→著者 公式サイト