止まらない「物欲」への対策、お坊さんが指南します!

止まらない「物欲」への対策、お坊さんが指南します!

暑い日が続いています。「エアコンの効いた涼しい部屋で過ごしたい」「冷たいアイスやジュースが欲しい」「暑くてイライラする」「ぐったりして何もやる気がしない」「焼肉が食べたい」「美味しい焼肉が食べたい」......というように夏は欲望がむき出しになる季節ではないでしょうか。そんな欲望と上手く付き合っていくにはどうすればいいか?というギモンに、彼岸寺のお坊さんが答えました。

キッカケは子育て世代の女性に大人気の雑誌『サンキュ!』(ベネッセコーポレーション)の企画。欲望の中でも取りわけ厄介な「物欲」への対処の仕方について、お坊さんからアドバイスがほしいというものでした。

最近お坊さんブームだそうで、身近な問題についてお坊さんの立場からの意見を求められる機会が増えています。厳しい修行をして悟りに近づいてるお坊さんなら、きっと有り難いお言葉を頂戴できるはず!という到底応えられない期待感が高まっている気がしますが、これもご縁ということで編集部から日下賢裕と星覚と桂浄薫が精一杯お答えさせていただきました。

その結晶が『サンキュ!』8月号の特集記事にまとめられて7月に発売されました。どうぞ手に取ってご覧いただければ幸いです。

IMG_8447.jpg

ただし雑誌という限られた誌面の中では、私たちの回答はギュッと凝縮されてコンパクトにまとめられてあります。メリハリの効いた誌面構成はさすがですが、回答の細かい部分は割愛せざるを得ません。

そこで、ページ数を気にする必要のないWeb上で、誌面には掲載されなかった私たちの回答も含めてすべてご紹介することにしました。雑誌と照らし合わせながら回答を味わっていただければ、あなたも物欲から自由になれること間違いなし!? それでは三者三様の回答をお楽しみください。

IMG_8449.jpg


【Q1】子供のものは教育費のひとつだから大切だと言い訳して、おもちゃや絵本を購入したり、サイズアウトしてしまったからと可愛い洋服を購入したり......、いろんな理由をつけて買いまくってしまいます。子どものものって、明確なルール作りもできないし、物欲が抑えられません!


<星覚の回答>

物欲が抑えられないと何か困ることがあるでしょうか。もしあるとしたらそれは何でしょうか。物欲は生命にとって基本的に必要なものです。なぜそれが問題になるのか、それをとことん考えてみてはいかがでしょう。

<桂の回答>

私にも5才と3才の子どもがいるのでよく分かります。かわいさとワガママに負けて、つい余分なものまで買ってしまうことも少なくありません。しかも子どもの教育のためと思えば、なおさら将来への投資として少し無理をしてでも買う場合もあるでしょう。でも買ってみたら、案外子どもが使ってくれなくてガッカリ......子どもを持つ親のあるあるですね。

子どもを愛するが故ですが、実は仏教では「愛」はあまり良い意味では使いません。「愛着」というように、愛するとは「執着」すること。執着しすぎると苦しみの原因となってしまうので、本来は手放していくことが理想的です。子どもを手放すことはできませんが、子どもに自分の欲望を投影して満足することは控えめにしましょう。子どもも一人の人間。親とは別の人格をもち、やがて親の元から独立していきます。子どもを「我がもの」のように執着しすぎず適度な距離感を心がけて、物欲ともうまく付き合っていきましょう。


【Q2】100円均一や300円均一が大好きです。安いものならいいかと思って、見ると衝動的に欲しくなり、バンバン買ってしまいます。でも、結局たいして使わないものもあったり、似たようなもので溢れかえってしまったり。その場で買わず、しばらく考えればいいかもしれないのですが、忙しいので面倒になり、つい買ってしまいます。見ると物欲が止まりません!


<星覚の回答>

バンバン買ってしまえばいいのです。 冗談で言っているのではありません。習慣となった行動を心で制御することは非常に難しく、夢の中の自分を制御するようなものです。中途半端なうしろめたさがあろうものならますますコントロールしにくくなります。 まずは全てをあきらめて全力で「物欲ソノモノ」になってしまえば、なぜ自分がそれを求めていたのか、それによってどれだけの問題を引き起しているのか、「実際のトコロ」がハッキリ体感できるはずです。そうすればハッキリ目が覚める時が来るのではないでしょうか。

<日下の回答>

100均などのお店で、「安いからいいか!」と不要なものまでつい手が伸びてしまうということは、私にもよくあります。しかしその「安いから」の前には、例えば「要らないけれど」とか、「似たような物があるけど」などの枕詞が隠れています。つまり「安いから」というのは、言い訳の言葉なのです。そして言い訳の言葉が出るのは、自分の中で買う必要がない物だと実はとわかっているということ、なんですよね。ですから私は〈「安いから」と思う=買わない〉とルール決めをしています。とてもシンプルに判断できますから、悩むこともありません。そして必要な物がない時にはわざわざ100均に行かない。そうすれば無駄な物欲にも振り回されにくくなることでしょう。


【Q3】大きな金額の買い物をするときは、必ず主人と相談してから購入するようにしていますが、日頃のストレスで(苦笑)どうしても物欲を抑えられないときがあります。その波が爆発してしまうと、小さい額の買い物が"ちりも積もれば"状態に。物欲をコントロールする方法ってありますか?


<星覚の回答>

物欲が爆発してしまう(抑えられない)と大変やっかいで、これをコントロールすることは極めて難しいです。私の経験上最も効果的だったものを3つあげます。 

(1)欲を喜ぶ (2)友を選ぶ (3)線を引く

(1)について

欲(物欲)を制御しようとするのではなく私達がより好く生きるために必要な衝動として、まずは喜びみとめてあげることです。そうすればその欲の背景にある本当に満たされない何かに気がつく時がきます。

(2)について

欲が爆発するのはあなたのせいではない、ということです。欲のほとんどは友達付き合いなどの人間関係や、マスコミなどの情報環境から生まれます。一人でどうにかなる問題ではありません、まずは一旦あきらめましょう。 リーダーシップを期待されている世界中の大企業や政府、著名人や政治家達ですらしばしば欲を抑えることができないでいるという事実が、おおっぴらに知らされることはありませんが明らかになりつつあります。 そんな中でも欲を最小限に抑えて、なおかつ誰から見ても幸せそうに生きている人もいます。イエスキリストのような聖人を探せといっているわけではありません。部分的あってもどこかにそんな要素を持っている人がたくさんいます。そんな人達を友と慕い、言葉を交わし、共に時間を過ごすように努めてみましょう。

(3)について

「必要な欲」と「不必要な欲」に明確な線をひくことはできるでしょうか?まず無理です(欲を全て断つと死んでしまいます)。どのようにコントロールすればいいのかわからなくなったときは線を引けるところから具体的に線を引き、区切って考えることです。一番困っている物欲が食べ物に向う「食欲」であるならば、何が一番中毒になってやめられないのかを具体的に特定し、書き出すのです。 例えば「コンビニで買うスイーツ」であるなら、「コンビニで買うスイーツ」に限って禁止し、「自分で作るケーキ」や「友人と喫茶店で注文するあんみつ」など、それ以外のものは可とするのです。 線を引くことで全てをコントロールすることは難しくとも、コントロール可能な領域があることに気がつくでしょう。以上、何かの参考になれば幸いです。

<日下の回答>

お金をパッと使うことは、一時的に欲求が満たされ、ストレスや不満などを解消できたように感じられます。しかし実はそれはそう感じるだけの思い込みに過ぎません。本来、ストレスと物欲というものは結びついていないものなのです。物欲というものは、いくら求めても満足を知らない「貪欲(とんよく)」という心からやってくるものですが、この「貪欲」は、つねにその欲求を満たす理由を常に探しています。その格好の標的となるのがストレスです。「自分はこんなにもストレスを受けている。だから欲しいものを買っても良いんだ!」と、辻褄が合っているようで合っていない理屈をこじつけて、「貪欲」の心は欲求を満たそうとする。しかしそれをしたところで、実はストレスというものは減ることはありません。物欲のコントロールのためには、そのような心の仕組みをまず知っておくことが大切ですね。

<桂の回答>

日頃のストレスとは、どういうものでしょうか? もしかしてご主人が一番のストレスとなっていませんか? 私も妻にそのように思われてなければいいのですが......

ストレスが爆発して物欲がコントロールできないのであれば、ストレスの原因となっているものが何か見きわめる必要があります。その原因が対人関係にあるのか、仕事に依るものなのか、それとも別の原因があるのか。ストレスの根っこを自覚できれば、完全にストレスを回避することはできなくても、少なくとも爆発するのは避けることができるかもしれません。そうすることでストレスが生じやすい原因を知っておくことができれば、ストレスからくる物欲をコントロールしやすくなるでしょう。

仏教では「因果の道理」という原因と結果の結びつきを大切にします。結果には必ず原因がありますからね。


【Q4】共働きの主婦です。仕事の疲れで、ついつい帰りに何か食べながら帰ろうかなあと思って、アイスや肉まんなどのお菓子や軽食を買ってしまいます。もっと有効なことに使いたいと思っているのにやめられないし、太るし、心はモヤモヤ状態。分かってはいるけど、習慣になってしまってやめられません。どうすればいいですか?


<星覚の回答>

大安心でいることです。あなたが問題意識を持っているのなら、既にその問題の八割は解決しています。どうか安心して下さい。「分かってはいるけどやめられない」。欲が完全に消えることはありませんが、それがどんな心のモヤモヤをまぎらわしているのか根本的な原因に気づき、それに向き合って本気でやめようと思えるタイミングが必ずきます。それまで辛抱して待つことも一つの方法です。

<桂の回答>

ダイエットも同じですよね。誰もが実行できるのであれば、ダイエットも習慣を改めることも簡単で、こんなに日々新しい方法がメディアを賑わすことはないでしょう。「わかっちゃいるけど止められない」という植木等さんの心境ではないでしょうか。

実は植木等さんはお寺育ちで、お経も読めたとか。「わかっちゃいるけど止められない」というのは仏教が説く人間の愚かさを言い当てたものに他なりません。そんな自分を笑いつつ、できる範囲でブレーキをかけてみて、失敗したら反省する。その繰り返しですね。肩の力を抜いていきましょう。


【Q5】セールやアウトレットなど、安い!お得だ!今しかない!と思うと、大量買いがやめられません。本当に買うか、本当に必要かなど、見極めないといけないな、とは思うのですが、そのときは今買わないと損をする!ほかの人に買われてしまう!という気持ちになって、冷静になれません。でも結局ムダになるものも......。どうしたらいいですか?


<星覚の回答>

今回頂いた質問をベルリンの禅道場に集う国際色豊かな人々に聞いてみたところ、どうやら「本当に必要かどうか見極めることができない」という悩みは万国共通のようです。最も有効な対策の一つとして上がったのがテレビ、インターネット、雑誌など広告が絡む媒体をできるだけ避けて生活することです。しかし近年は広告とわからない広告も増え「欲が起こる→衝動買いをする→後悔する」というプロセスが息つく暇も与えない程「速く」なっているのも世界的な傾向でしょう。

そんな中、一呼吸を置いて冷静になるのに役に立つのが「眼横鼻直」の姿勢です。まずは眼を左右の耳の穴と肩の骨の出っぱっている部分、鼻の頭と丹田(おへそから指約四本分下にあると言われている気の源)をそれぞれさわってみてください。これらのポイントがそれぞれ真横、真上から見た時にまっすぐにそろうようにすると姿勢が自然に美しく調います。これは坐禅の基本でもあります。このようにすると最も身体を楽に支えることができ、呼吸も心も落ち着いてきます。

普段から「眼横鼻直」の状態を観察しておき、衝動買いをしそうな時にチェックしてみて下さい。例えば頭が前に出る、肩が傾く、などといった「ずれ」が生まれるはずです。それを感じることができれば今自分がどれだけ冷静な状態から外れているのか、その「ずれ」を意識することができます。一度意識できれば、冷静に一呼吸おくことができ、それだけで不必要な衝動を防ぐことができます。

まずは眼に見え、実際に触れられる身体を調え、結果的に息を、最終的に意識せずに心を調える。このアプローチを禅では「調身長息調心」と呼んでいます。

<桂の回答>

これはまさに現代社会の煽りのワナにはまってますね。大量の情報があふれ、変化のスピードが激しい現代では、誰も知らないとっておきの情報やタイミングを得ることが競争社会を賢く生き抜く方法です。なぜならそれは「勝ち組」になる近道だから。

よくよく考えてみると「お得だ」という喜びよりも、「今買わないと損する」という強迫観念の方が強いのではないでしょうか。無意識の競争意識が働き、衝動買いに走ってしまうことがあると思います。

ここは発想の転換。勝ち組・負け組を争う土俵から下りて、みんなが幸せになることが自分の喜びという境地を心がけてみませんか? 仏さまになったつもりで、仮に自分が損しても、誰かが得して幸せになるならOK。そんな幸せを分かち合うような世の中もいいと思いませんか?


【Q6】ショッピングモールやコストコなどの業務スーパーに行くと、楽しくなって財布のひもがゆるみ、普段買わないような余計なものまで、たくさん買ってしまいます!でも結局無駄になったり、使いきれなかったり。そのときは楽しいのですが、けっこうな額を使ってしまい、自己嫌悪になります。でも休日は誘惑に負けて、家族でレジャー代わりに行ってしまい、また後悔。物欲のループから抜け出せません!


<星覚の回答>

後悔して自己嫌悪になっている時は、他の人の好い部分が目立って見えてくるもの。これは物欲のループからうまく抜け出せている人から学ぶ絶好のチャンスです。 学ぶことは真似ること、という禅の言葉があります。それも何となく真似るのではなく、例えばそういった人とお茶を飲みにいく機会を作り、食事の所作、言葉遣い、声のトーン等、具体的に気になったところから真似てみましょう。

<日下の回答>

お店に行って、買いたい欲求にかられることは私も何度も経験しています(笑)それを我慢することはとても難しいことですし、要らないものを買って後悔するのも仕方ありません。ならば、そのように物欲を刺激する場所に近づく頻度を減らす、ということをまずは考えてみましょう。ショッピングモールなどに行けば、気軽に休日らしい一日を過ごすことができますが、他にも楽しく休日を過ごす場所は他にもあるはずです。例えば自然豊かな土地や、少し不便を感じる場所で一日を過ごしてはいかがでしょうか。その中で普段使っているものの便利さや、ありがたさに気づくことができるかもしれません。そのような気づきや感謝の心は、きっと今あるものへの満足にも繋がっていくことでしょう。満足とは、足るを知ること。そうすれば自ずと、物欲も起こりにくくなるはずです。

<桂の回答>

私の妻もコストコが大好きです(笑)。向こうは百戦錬磨の大企業。こちらがいくら物欲を抑えようとしても、手を変え品を変え次々と物欲を刺激してきますから、もはや逃れることは不可能。近づかないことしか予防する術はないですね。

自然を満喫するスローライフを徹底したり、子どもにするように自分自身もお小遣い制にして限度額を決めたりするのはいかがでしょうか。


【Q7】普段はあまり物欲がないのですが、ストレスがたまったり、必要なものができると、物欲が高まってしまい、お店に行かずにはいられなくなります。ネットのショッピングサイトもここぞとばかりに一生懸命みて、物欲がどんどん高まります。そこで我慢すると、すごいストレスに......。我慢すると、物欲が納得してくれません。


<星覚の回答>

抑えなくても大丈夫です。ただしもし物欲をストレスと感じ、緩和したいのであれば、一番中毒だと思うものを具体的に特定し、それをやめることをまわりに宣言するのは効果的な方法です。 例えばネットショッピングで最もよく利用するサイトがあるのなら、そのサイトで購入するものだけは確実に断ち、それ以外の実店舗に足を運んで購入する、などの例外を寛容にゆるすと決め、周りの人にも宣言します。物欲に過剰に頼らず生きていける嬉しさ、幸せを感じ、ストレスもおさまってくるでしょう。

<日下の回答>

どうしても物欲を我慢できない、我慢をすることはストレスになるということは、誰にでもある状態です。まずはそれはごく自然なことと受け止めましょう。欲求はモチベーションに繋がるものですし、本当に自分が必要なものを買うことも、悪いことではありません。けれど、やはり行き過ぎはNGです。仏教には「中道」という言葉があります。おさえつけ過ぎてもストレスが増しますし、かと言って欲望のままに振る舞うことも、あとで後悔に苛まれます。ですから、買うべき時、買うべきものは買えば良いのです。そう考えれば、さほどストレスにはならないでしょう。大切なのは、その判断基準を自分の中に明確に持っておくこと。とは言え、ついつい自分には甘くなってしまうものですから、マイルールを書き出してみるというやり方はいかがでしょうか。そしてもしルールを破ってしまった時は、決まった金額を寄付や貯金をする。そのように決めておけば、ある程度物欲のストッパーになってくれるはずです。

<桂の回答>

では金額を気にせずに思う存分買えたとしたら、はたして物欲は収まるでしょうか? 「コレさえあれば他のものは要らない」という大切なものを手に入れたとして、本当に他のものは必要ないと言い切れるでしょうか? そう、あなたもお気づきの通り、物欲は抑えても抑えても沸き起こってくるもの。いわゆる「煩悩」の一つ、貪(むさぼ)りの心は際限がありません。

貪りの心を完全になくすことができれば、それはすなわち悟りの境地。煩悩を滅した仏さまです。意地でも貪りの心に対抗して悟りを目指すか、それとも煩悩はなくせないとハッキリ自覚するか。私のオススメは貪りの心が尽きないことを自覚しつつ、物欲に支配されない付き合い方を見つけることです。自分の中の物欲が、逆にいつの間にか自分をコントロールしているような状態になっていないか、常に注意しましょう。


【Q8】主人と家計の相談をあまりしなかったり、反対しないタイプの主人なのでつい甘くなり、私の気分でいろいろ買ってしまいます。いけないなとは思いつつ、やめることもできず、どうすればいいか悩んでます。もっと、家計の相談ができたり、一緒に向き合える旦那さんなら心強いのに......。


<星覚の回答>

あなたは相手にどのように変って欲しいと思いますか。もしあなたが相手の変化を望み悩んでいるのなら、パートナーも同じようにあなたの変化を望み、悩んでいます。まずはその変化をあなた自身が実践してみることです。

<日下の回答>

ご主人が止めてくれないので、ついつい気分で買い物をしてしまうとのことですが、それは本当にご主人のせいなのでしょうか?

私と妻は、買うべきか悩んだ時にはお互いに相談をします。けれど、最終的にそれを決断するのはやはり自分です。ですから、ご主人が止めてくれないのでついつい、とのことですが、最終判断をするのはご自身の行いであるということを、まずしっかりと見つめましょう。もちろん、お金のことに関して一緒に考えてくれるということは心強いことですから、それを望まれるお気持ちもよくわかります。しかしもしご主人が家計に関心を持つようになると、ひょっとすると今度はお金を自由に使えずに「うるさい・煩わしい」と感じるかもしれません。むしろご主人が現在家計に口を出さないのは、貴女をパートナーとして信頼している証とも言えるのではないでしょうか。自分が信頼されて任されている。そう家計に対する意識を変えてみると、お金を使うことに関して、責任感が持てるようになることと思いますよ。


【Q9】ママ友などよくつき合っている人が旅行に行ったり、何か素敵なものを買ったりすると、うらやましくなり、つい自分も買ってしまいます。ばんばん影響されて買っていると、うまく貯蓄ができなくなって、やめたいなと思ってます!どうしたら、やめられますか?


<星覚の回答>

出家するといいでしょう。といってもお寺に入れとい言っているのではありません。出家とは「常識的」な世の名の枠組みから一歩外に出た視点を持つことです。昨今は、お金を持っていることと人間性が無関係であるという当たり前の事実を多くの人が認識しています。例えば円は日本の東京にある日本銀行という一つの会社が発行した紙切れ、ユーロはドイツのフランクフルトにある欧州中央銀行という一つの会社が発行した紙切れです。 やめたいなと思っている何かと違う価値観で生きている人があなたのまわりにも必ずいるはずです。そういう人を見つけ、言葉を交わし、共に時間を過ごしてみて下さい。

<桂の回答>

いつの時代も隣の芝生は青く見えるもの。ましてや現代は物があふれ、隣の芝生は青いどころか黄金に輝いて見えることも。羨ましくってしかたない時もありますよね。でも、自分の芝生もなかなか捨てたもんじゃないことに気づいてください。自分自身を見つめ直し、等身大に評価してあげることも大切です。しかしながら、自分自身を客観的に見つめることほど難しいことはなく、見たくない自分の欠点に気づいて苦痛を伴うことも。どうしても他人が素晴らしく思えるのも私たちの偽らざる姿でしょう。

ここは芝生の色、すなわち表層的に現れた一部分を競うのではなく、お互いの全体をまるごと認め合う関係にシフトチェンジしてみましょう。それぞれの個性や生き方をリスペクトすることで、お互いの違いを気にしないようになれば、足りない部分をモノを買って埋めようとする心境から自由になれるのではないでしょうか。仏さまの国は尊敬する方ばかりに囲まれた世界です。この世もそうありたいものですね。

サンキュ! 2016年 08月号 [雑誌]
ベネッセコーポレーション (2016-07-02)
売り上げランキング: 245

桂 浄薫 (かつら じょうくん)
>>プロフィールを読む