【花まつり】仏教伝来の地にサクラサク

【花まつり】仏教伝来の地にサクラサク


今年も4月8日「花まつり」の日がやってきました。クリスマスに負けじと全国各地のお寺や地域で、お釈迦さまの誕生仏に甘茶をかけたり、稚児行列を出して賑やかにしたり、様々にお釈迦さまの誕生を祝う行事が勤められています。


インドのお釈迦さまに始まる仏教がこうして日本で信仰されていることを考えるときに忘れてはならないのが、仏教伝来の歴史。いわゆる「仏教公伝」として公式に日本に伝わったのは、朝鮮半島の百済(くだら)から使者が遣わされて大和朝廷に伝えられたのが最初とされています。仏教公伝には主に二つの説があります。


(1)552年説
『日本書紀』に、欽明天皇13年(552年)10月に百済の聖明王(せいめいおう)が使者を遣わして仏像や経典を伝えたとある


(2)538年説
『上宮聖徳法王帝説』や『元興寺伽藍縁起』から、欽明天皇7年(538年)の「戊午年」に百済の聖明王から仏教が伝来したとある


近年の学術的には(2)538年説が有力のようですが、(1)552年説も中世以降の僧侶がこちらを信奉していたと考えられ、『日本書紀』に記述されているというロマンもあって捨て難いですね。いずれにしても、6世紀中頃に欽明天皇のもとで仏教が伝来したのは確かでしょう。その伝わった場所というのが、奈良県桜井市にあります。


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大阪湾から大和川をさかのぼった終着点が桜井市金屋(かなや)という地で、諸外国の使節が発着する都の外港だったそうです。まさに仏教が日本に上陸した場所ですから、感慨深いものがあります。(仏教伝来後には蘇我氏・物部氏の「崇仏・排仏論争」が繰り広げられるのですが)


現在はお寺があるわけではなく、河川敷の公園になっていて、みんなの憩いの場となっています。特にこの時期は桜並木が美しく、多くの方が花見や散歩に訪れていて、ときに「仏教伝来の地碑」に目を留めておられました。ご覧の通り、3メートルはあろうかという巨大な石碑に驚かされます。満開の桜と相まってキラキラと光り輝いていました。


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実は私も初めて訪れましたし、奈良県のお坊さんもあまり知らないのでは・・・でも仏教徒いや日本人にとって、忘れてはならない大切な場所ですよね。


この地は「三輪さん」として有名な大神神社(おおみわじんじゃ)のすぐ近く、日本最古の古道「山の辺の道」の南端。少し足を伸ばせば「石舞台古墳」や「高松塚古墳」で有名な明日香村、平城京に遷都されるまでの都だった藤原宮跡、橿原神宮や當麻寺もあります。もちろん奈良市に北上すれば奈良公園もあります。「大和は国のまほろば」。東大寺・興福寺・法隆寺以外にも奈良には見るべき場所が多くあります。「奈良は修学旅行で行ったきり・・・」という方も、ぜひ奈良へお越しくださいね。あなたも日本仏教の源流に触れてみませんか?


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▼ 大化の改新コラム「仏教伝来の地」 | ますます知りたくなる大化の改新
http://www.pref.nara.jp/miryoku/aruku/masumasu/taika/column01/


▼ 仏教伝来の地/桜井市ホームページ
http://www.city.sakurai.lg.jp/kanko/hajimarinomachisakurai/1394262344067.html


▼ 2014年の花まつり特集
http://www.higan.net/news/2014/04/hanamatsuri2014.html



桂 浄薫 (かつら じょうくん)
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