【イベントレポート】『仏教的人生学科 一照研究室』オープニングプレ企画

【イベントレポート】『仏教的人生学科 一照研究室』オープニングプレ企画



この春から、曹洞宗国際センター所長の藤田一照さんを塾長とした『仏教的人生学科 一照研究室』が開講されます。「これからの社会を担う人たちに、仏教をいかしてもらいたい」という、藤田さんと主催者の熱い思いによって誕生したこの仏教塾。全プログラムを通して、心・身体・魂にバランスよくアプローチする内容となっており、まさに、人生という場で仏教の智慧を実践していく、その土台としてのしなやかでたくましい自分を培う貴重な学び場になっていくのだろうなと、とても楽しみにしています。

 

さて、411日の開講に先駆けて、先日、321日にオープニングプレイベントが開催されました。「体験入塾」の一日の様子をレポートします。(写真はすべてイヌイコウジ氏撮影)

 

 

 

タイムスケジュール

 

10:00- オープニングワーク

10:45- 開講の説明

11:15- 仏教書講読

12:15- 休憩

13:15- 身心相関的ワーク

15:40- 坐禅

16:05- クロージング

 

 

 

オープニングワーク

 

10時。オープニングトークもそこそこに、「まずはこわばった心と身体をほぐしましょう」と、さっそく木製の棒を使ってのワークがスタートしました。とにかく無邪気で朗らか(!)な藤田一照さんの指導に従って、長さ1メートルほどの棒を両腕を広げた状態で持ち、「身体を動かそうとするのではなく、棒に身体をついてこさせる感じで」あらゆる部分をストレッチしていきます。


opening.jpgその後、近くの人とペアになり、相手との間に橋を渡す感じで、棒を互いの手のひらに押し付けるように持ち、目をつぶった状態で、「相手を感じながら」音楽に合わせて動いていきます。2人から3人、やがて6人で組になって同様の動きを繰り返します。みなさん、どんどんやわらかく、ぐにゃぐにゃになっていきます(笑)

opening2.jpg最終的に、各グループごとに、棒を持ったまま、一番ちいさい形にまとまったところでワーク終了。身体と心がすっかりあたたまったところで、グループごとに、自己紹介と、ワークの感想のシェアの時間です。

棒の先が自分の指先として動いている感じがして不思議だった」

「頭より先に身体が勝手に動いていく感じが面白かった」

「会話をするより、同じ時間一緒に身体を動かすことで、より互いの距離が縮まっていくことを実感した」

などなど、興味深い感想がたくさん。ひとりひとりが感想をシェアするごとに、多くの方が同時に大きくうなずいていらっしゃったのが印象的でした。

 

 

 

開講の説明

 

続いて、全員で円座となって、塾長・藤田さんの「開講にあたって」というテーマでのお話をお聞きします。先ほどのワークとつなげて、「exercise」と「practice」の違いを解説してくださいました。現代の多くの人は、もしかしたら、仏教を、「ないものを得る」というexercise的なものとしてとらえているところがあるかもしれない。でも、そういった態度では、得るものは少ない。「the less we do, the deeper we see(やることが少なければ少ないほど、深いところが見えてくる)」「放てば手に満てり」「人事を尽くして天命を待つ」というpractice的な態度にこそ、仏教の本質はある、というお話を、まったく堅苦しくなく、ユーモアたっぷりに語ってくださいました。


kaiko.jpg「話の途中でも、どんどん質問やコメントをしてください。互いに学び合っていきましょう」という藤田さんの呼びかけに、さっそくたくさんの参加者が声を挙げ、和やかながらも、とても活発なやり取りが見られました。まさに「一照研究室」という感じです! その場の空気が、藤田さんを中心として、あっという間にひとつになっていきました。

 

 

 

仏教書講読

 

続いて仏教書講読の時間です。「Three Steps to Awakening: A Practice for Bringing Mindfulness to Life」という本を題材としたお話を聴いていきます。本日は、イントロダクションとして、「awareness」という単語の解説からはじまり、仏教の呼吸瞑想を行じるにあたって必要とされる心の方向性(「manipulate」を手放し、自分が本来持っているものを自然のままに発揮できるような状態を整えていく)を丁寧に示してくださいました。411日からの本講座では、本を読んで「Three Steps to Awakening」を学びつつ、実際にワークを通して体感してもらいます、とのこと。楽しみですね。


reading.jpg

 

 

 

身心相関的ワーク

 

一時間の休憩を挟み、午後からは、実際に身体を動かしての学びの時間です。まずは身心相関的ワークの一例として、藤田さんが「逆立ちをした状態で水を飲み、おにぎりを食べる」という、なんともビックリな離れワザを披露!(笑)「これは決して私の特殊能力なんかじゃなくて、身体を"自然"に従わせれば、本来誰にでもできることなんですよ」ということで、参加者の女性、男性、各おひとりずつが、藤田さんのサポートを受けつつ、実際に体験することになりました。結果は......なんと、二人とも大成功! 「不自然なところを取り除いていけば、自ずと"そのように"なっていくんですよ」という藤田さんの言葉が見事に実証されました。

 

「ワークというのは"取り組み"のこと。できた、できなかったではなく、それに取り組むことによって、自分の中の"自然"を妨げる障害物をあぶりだしていき、坐禅ができる心と身体のあり方を探求していくことが目的です」という藤田さんのご説明をお聞きしたのち、参加者同士がペアになって、棒を使ったワークを行いました。一人が垂直に振り下ろした棒を、もう一人がギリギリのところで避けていく、というもの。たて方向以外にも、よこ、ななめ、突きなど、数種類の動きを少しずつプラスして組み合わせていきます。「頭で考えず、身体に任せて動いていく」うちに、徐々に二人の呼吸が合わさってなめらかになっていく様は、傍で見ていても、とても気持ちの良いものでした。


somatic3.jpg 次は床に座って、関節をほぐしていくワークです。とは言え、「ほぐすことを目的とするのではなく、結果的にほぐれている」状態に持ってくのです。まずは足の指から。実際に骨格標本を見てみると、実はかなり大きな範囲が「指」であることがわかります。それを意識しつつ、骨の付け根の部分からほぐれるように、一本一本「ゆっくりと、ていねいに」回していきます。同様に両足首をほぐしたら、お次は両足を股関節に引き寄せた状態で、おへそで上半身を左右に動かします。おへそ"を"動かすのではなく、おへそ"から"動かすのがポイントです。その後、坐骨の形に合わせて、身体をゆっくりと右回し、左回し......。無理に動きをつけるのではなく、身体の重さのままに動かしていきます。

somatic.jpg藤田さんに導かれるがままに、体重に任せてぐーるぐーるとやっていると、まったく意識しないうちに、背筋が伸びたり、首が前に垂れたり......ごくごく自然に全身がほぐれていくのがわかって、なんだか感動しました。最後に、両手をこすり合わせ、あたためた手のひらで、右目、左目、頭、甲状腺、胸、腎臓、おへそ......の順番に、それぞれの部位を休ませていくワークをして終了です。

 

 

 

坐禅

 

10名ほどの参加者が前を向いて座っているその後方から、別の参加者が、10名の中の一人をめがけて声をかけ、それが誰に向けての声だったか、座っている参加者に当ててもらう、という「声のワーク」を楽しんだ後、いよいよ最後のプログラム、坐禅の時間です。

 

二つ折にした座布団を坐骨の下に入れて両足を股関節に引き寄せ、「背骨の内側を意識した状態で」上半身の位置を決めて手を組み、ゆったりと目を閉じます。自然な呼吸をしたまま、まずは自分の右肺を感じることからスタート。頭の中に肺のイメージを思い浮かべるのではなく、実際の肺の動きを感じてみようとしていきます。その後、左肺を同様に感じていきます。続いて横隔膜と下腹の動きの連動を見ていきます。最終的に、呼吸によって、肺、横隔膜、下腹がひとつの連なりとして動いていくのを感じていきます。


zazen.jpg

坐禅の時間は約20分。慣れない姿勢での20分は、かなり長く感じられるのではないか......と心配していましたが、事前のワークで身体がほぐれ、準備が整っていたためか、ごくごく自然に坐禅の状態に入っていくことができて驚きました。ただただ呼吸を感じ、自分の身体の動きを感じていく時間は、なんだかとてものびのびとして、予想以上に爽やかなものでした。坐禅は難しいもの、厳しいもの、堅苦しいもの、というイメージがすっかりくつがえってしまいました。


zazen2.jpg

 

 

 

クロージング

 

坐禅後、すっきりした心と身体で、今日一日のプログラムを通して感じたこと、逆にわからなくなってしまったこと、聞いてみたいことなどについて、ひとりひとりが自分自身を振り返る時間が持たれました。クロージングでは、数名の参加者がそれらをシェアしてくださいました。

 

最後まで、藤田さんと参加者との双方向のやりとりがとても活発だったのが印象的でした。これぞ、まさに「研究室」の姿ですね。はじめこそ、緊張のためか少し表情の固い方もいらっしゃいましたが、プログラムが進むにしたがって、どんどん会場全体が、リラックスした、それでいてエネルギッシュな空間になっていきました。塾長である藤田さんの醸し出すあたたかな雰囲気もさることながら、3つのプログラムを通して、参加者のみなさんが、少しずつ自分の中のノイズを取り除き、本来持っている力を呼び覚ましていった結果が、目に見えるものとしてあらわれたのかな、とも感じました。

 

このようなフレッシュで力強い学びの場が誕生したことを、とても喜ばしく、心強く思いました。これからの世界にあたらしい風を起こす人材が、ここから次々に育っていくだろうという予感が、このプレイベントで確信に変わりました。『仏教的人生学科 一照研究室』411日からの本開講が、本当に楽しみでなりません。

 

 

 

本講座は、まだ若干のお席がございます。単発での受講の受付も開始いたしました。ご興味のある方は、どうぞお早めにお申し込みくださいませ!

 

 

 

プレイベント当日の様子は、こちらにも詳しくまとめられています。

【150321】「仏教的人生学科 一照研究室」プレイベント #藤田一照

http://togetter.com/li/797617

 

 

 

 

 

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『仏教的人生学科 一照研究室』

http://fujitaissho.info/kenkyushitsu

 

 

【開講日程】

前期:1411()/259()/366()/4711()

後期:195()/21017()/31114()/41212()

 

【詳細】

時間:10時-16時  ※昼食は各自持参

場所:墨田区みどりコミュニティセンター

130-0021東京都墨田区緑3丁目73

※会場の都合上、場所の変更する場合があります。

講師:藤田一照

定員:45

受講料(全4回):48,000円(月12,000円)※前期・後期別受付

(単発の場合の一回の受講料は15,000円)

支払方法:お振込み ※一括払いの出来ない方の相談も受け付けます。

締切:44日(土)

主催:藤田一照事務局・合同会社メイジュ

運営:合同会社メイジュ

協力:藤田一照仏教塾「仏教的人生学科 一照研究室」実行委員会

記録:イヌイコウジ(編輯プロダクション knotworks

デザイン:市角壮玄

問い合せ:合同会社メイジュ

 

お申込みはinfo@fujitaissho.infoまで。

メールの件名を、『藤田一照仏教塾「仏教的人生学科 一照研究室」前期申込み』とし、お名前・年齢・連絡先・職業を明記の上、簡単な受講動機をそえてお申込み下さい。

 

【スケジュール】

10:00-12:00 仏教書講読

12:00-13:00 昼食&休憩

13:00-14:30 身心相関的ワーク

14:30-16:00 瞑想&坐禅 終了

 

【対象・条件等】

・―40代までの方

・トレーニングなど身体を動かすことが可能な方

・受講動機作文の提出

 

【講義内容】

●仏教書講読

英語の仏教書の講読を通して仏教を学ぶ

●身心相関的ワーク実修

からだ育ての時間として、さまざまなエクササイズを通して、かしこいからだを培います。

●瞑想&坐禅実修

こころ育ての時間として、さまざまな瞑想や坐禅を通して、強いこころを培います。

 

※仏教書講読では「Three Steps to Awakening: A Practice for Bringing Mindfulness to Life 」著者Larry Rosenbergを使用しますのでご購入お願いします。 ※英語の仏教書を用いて学びますが、初心者の方でも問題ございません。

 

【連動イベント(一般公開)

前期・後期の最終月の7月と12月の講義終了後公開イベントを検討中

時間:18時-20時半(予定)

ゲストをお迎えしたトークライブと懇親会(受講生割引あり)

 

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小出遥子 (こいで ようこ)
>>プロフィールを読む 1984年生まれ。新潟県出身。早稲田大学第一文学部日本文学専修卒業。編集プロダクション、美術系専門図書館勤務を経て、現在はフリーランスの編集者・文筆家として、仏教系テキストを中心とした編集・執筆活動を行っている。 いのちからはじまる対話の場「Temple」主宰。http://temple-web.net/