【2/15】今こそ宗教を超えて手を結ぶとき。平和のタスキをつなぐInterFaith駅伝に出場

【2/15】今こそ宗教を超えて手を結ぶとき。平和のタスキをつなぐInterFaith駅伝に出場


ISIL(いわゆる「イスラム国」ですが、イスラム教徒から「イスラム国」の名称不使用の要望があります → 「イスラム国」という名称の変更を希望します)によって湯川遥菜さん・後藤健二さんが殺害されました。報道で「殺害したとされる」と表現されるように、その事実さえ未だ判然としない状況不透明な事件ですが、お二人を悼む思いとその卑劣な行為に憤りを禁じ得ません。


そればかりか、ヨルダン軍パイロットのムアーズ・カサースベ中尉を焼殺するという残虐極まりない暴挙があり、ヨルダン当局は報復措置のように、ISILが釈放を求めていたサジダ・リシャウィ死刑囚への刑を執行しました。もっとも恐れていた憎しみと悲しみの連鎖が起こり、どう収拾するか見当がつかない状況にあります。


一連の事件はお互いの主張・利害が交錯し、単純に語ることは容易ではありません。また事態の背景にある問題は複雑で根深く、解決の道筋も見えません。ISILに限らず欧米諸国に対するテロは今に始まったことではありませんし、アルカイダなどの過激派組織の壊滅を目指した軍事行動も成功したとは言えません。そもそもそのような過激派組織を生み出したのは欧米社会であり、そこに渦巻く経済格差の拡大、貧困の連鎖、教育の機会喪失による無知、移民問題などの差別・偏見、などが原因であると分析されています。しかしそう指摘されて久しいにも関わらず、状況が改善された様子は伝わってこないのが実情です。


悲しいかな、これらの問題の根底に宗教があることも事実です。今も世界中で宗教を発端とする紛争が繰り返されています。イスラム教もキリスト教も仏教も、他のあらゆる宗教も平和を願わない教えなどないのに、結果的に「宗教は怖いもの」という誤解を生んでいることが残念でなりません。


宗教紛争が絶えない中、世界平和の実現には宗教間の対話が欠かせません。宗教者同士が顔をつき合わせて対話し、お互いを尊重して理解し合うことが宗教間の紛争や差別をなくす唯一の方法である、と多くの人が口を揃えます。確かに、問題は複雑であっても、まずは対話による歩み寄りが問題解決への第一歩でしょう。


ただしISILのような対話の実現そのものが難しい相手に対して、歩み寄ることなど不可能ではないかと悲観的になりますが、しかし平和的な解決方法を諦めて武力に頼ってしまっては、いつまでも憎しみと悲しみの連鎖はやみません。なんとか対話や交渉の糸口を見つけなければいけませんし、ひるがえって私たちは自分にできることから、より身近なところから宗教間の対話を試みていく必要があると思います。


実はそのような宗教間(Inter-Faith)の対話を促す取り組みが、2月15日の京都マラソン2015に合わせて開催されます。その名も「InterFaith駅伝 〜平和を願う祈りの駅伝〜」、宗教・宗派の垣根を超えて駅伝を走り、交流するというイベント。日本での開催は昨年の京都マラソン2014に続いて2回目です。有り難い仏縁(もしかして他の宗教のご縁?)により、今年の大会に私も参加することになりました。


▼ InterFaith駅伝とは?


異なる宗教者(例:仏教・神道・キリスト教・イスラム教等)で4人1チームをつくり、世界平和を願うタスキをつなぎながらゴールを目指す駅伝です。

ドイツのカトリック教徒が中心となり、「Marathon for a United World(一つの世界を目指すマラソン)」をスローガンに「ルクセンブルグ ING ナイトマラソン」を中心に開催されています。

「InterFaith」は日本語では諸宗教間交流と表現され、
InterFaith駅伝をきっかけに宗教の枠を超えて、ともに世界平和を願うことを目的としています。



▼ 動画もチェック


ドイツのルクセンブルクの市民マラソンから始まったInterFaith駅伝、日本への誘致には臨済宗妙心寺塔頭・退蔵院の副住職・松山大耕さんらが尽力されたとか。彼岸寺でも2013年のルクセンブルクでの大会の記事が出ています。


【6/8】世界を変える!? 世界の宗教者がたすきリレー! InterFaithマラソン開催


【寄稿レポート】InterFaith(諸宗教合間交流)駅伝ツアーに参加して


くしくも今年の開催日は2月15日。そう、お釈迦さまがご入滅された「涅槃の日」です。そういえばランニングに興味がなかった私が走るキッカケになった2013年の奈良マラソンも、お釈迦さまが悟りを開かれた「成道の日」の12月8日。これはもう仏縁に違いありませんね。


「国内外の諸宗教者の交流を通して、誰もが分かり会える世界を目指す」という大会趣旨にあるように、ただ走って終わりというプログラムではありません。参加者は前日に説明会ならびに祈りの法要に出席、そして当日は駅伝を9時にスタートし、ゴール後にはホテルで表彰式とレセプションが催されます。まさに対話をする機会が多くあるのです。


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先日、大会概要のポスターとパンフレットが送られてきました。そこには出走者リストとチーム分け・担当区間が載っていて、私はA〜Jの10チーム中のFチーム、そして責任重大な第一走者。Fチームは「仏教→仏教→神道→仏教」というリレーですが、たとえばBチームは「神道→仏教→キリスト教→イスラム教」というように、まさに世界宗教リレーの様相を呈しています。海外から参加するイスラム教・キリスト教のランナーもいて、実にバラエティ豊かです。


第一走者の私の走行区間は西京極スタジアム〜嵐山〜仁和寺前まで、最終走者のゴールは平安神宮。応援に来られる方はコースをご確認くださいね。→ コースMAP(PDF)


1万6,000人もが走る京都マラソンですが、ビブスとタスキをした40名の宗教者の奮闘にもぜひご注目ください。宗教の枠を超えて一人のランナーとして、世界平和へ向けて一歩一歩確実に前へ、世界を結び未来へつなぐタスキを途絶えることなくリレーします。応援よろしくお願いいたします。 合掌


▼ 大会HPはこちら

InterFaith 日本プログラム


桂 浄薫 (かつら じょうくん)
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