あなたの知らない「寺報」の世界 (後編)

あなたの知らない「寺報」の世界 (後編)
あなたの知らない寺報の世界へようこそ!
さあ、またこの時間がやってまいりました。意外に知られていないお寺の一面「寺報」の世界に、今回も皆様をご案内します。
(前編を読んでいないという方は、コチラからお読みください。)




寺報の世界その四:お寺の新聞、寺報といったら四コマ漫画 ♪


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<寺報ファイル No.4>
寺報名:ようこそようこそ
発行寺院:正太寺(愛知県・真宗高田派)
執筆者:大河戸悟道さん

<執筆者へのアンケート>
1.この記事をつくるにあたって考えたこと・制作意図などを教えてください。
→新聞といえばやはり四コマ漫画は必須と思い始めました。
マンガならば幅広い世代に読んでいただけると考えたからです。実際お参りに行った先でお爺さんがお孫さんに「ほら、あのお寺から来る漫画を描いてくれているおっさんだよ」と紹介してくれたこともありました。狙い通りというと自画自賛ですが、他の記事を圧倒して印象に残っているようです。

2.寺報をつくるにあたって、寺報教室での学びの中から役立ったことがあれば教えてください。
→「何のために寺報を出すのですか?」こんな基本中の基本から問い直すということから始まった講座でした。
実際、自分は作る事、発行することが目的化していたと感じ始め、「この先死ぬまで作り続けなくてはならないのだろうか、えらいことを始めてしまったものだ」とため息をついていた状態でした。
しかし寺報教室の講座を通じて、寺報とはお寺とお檀家さんのお付き合いの中で、幅広く各世代にお寺を感じていただける貴重なツールであることが分かりました。
それが次に手段としてどのような内容が適切なのかという具体的な検討につながり、本当の意味での正太寺だからこその寺報、私だからこそ作れた寺報というものが始まったと感じています。

<杉本講師からのコメント>
「ほら、あの人がマンガの...」と言ってもらえるなんてツカミはバッチリ!寺報は、お寺のコミュニケーションツールですから、話すきっかけを作ることがまずは第一歩だと思います。「ああ、あの人が...」ってすごく大事なことです。そこから先は、「あの人はなにをしているんだろう」「何を考えているんだろう」と関係性がはじまっていくものですよね。マンガに限らず、ご住職の特技は寺報において最強の武器。悟道さんは多芸な方ですから、イロイロためしながらもっともっとスゴい寺報を作ってほしいなあと期待しています◎



寺報の世界その五:まるで機内誌!?プロ顔負けの「美し過ぎる寺報」!!


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<寺報ファイル No.5>
寺報名:海寳寺だより
発行寺院:海寳寺(広島県・浄土真宗本願寺派)
執筆者:長門義城さん

<執筆者へのアンケート>
1.この記事をつくるにあたって考えたこと・制作意図などを教えてください。
→うちのお寺は文化財などいわゆるお宝はありませんが、地域の方々が生活の中で長い間支えてきて下さったお寺です。この記事の写真は昨年末の除夜会の模様ですが、小学生からお年寄りまで様々な世代が集まります。先祖代々通っていたから、新年を大切に迎えたい、去年まで一緒に来ていた主人と共に過ごしたい、友達に誘われたから、記念品の腕輪念珠が欲しいから等、動機は様々ですが、年末の忙しい時にわざわざ時間を差し繰って、老若男女が時を共にする。仏さまの大きないのちに包み込まれ、多くの人達の息遣いがそのまま柱の年輪に沁み込み、お寺という空間を醸し出して行く。いのちといのちが時を越えて繋がりあう尊い空間を、言葉にしてみたいと思いました。

2.寺報をつくるにあたって、寺報教室での学びの中から役立ったことがあれば教えてください。
→お寺の魅力を、門信徒の方々へ、さらに次世代に伝えて行きたいという思いから、かねてより寺報を発行したいと考えていましたが、なかなか実現まで及びませんでした。そんな時、ちょうどご案内のあった寺報教室を契機に、発行にこぎ着けることができました。一方的な情報発信に留めず、人と人が繋がる場としてのメディアを心がけたいと思います。

<杉本講師からのコメント>
『海寳寺だより』はまさに美しすぎる寺報です。このデザイン力は『伝わる寺報教室』で教えられたこと...というよりは、もともと義城さんのスキルの高さもあってのことだと思います。でも、よくよく記事を読んでいただきたいのです。ただデザインがきれいなだけではなく、本堂という空間をつまびらかにしていくこの文章力。そして、この空間で毎朝行われている「朝参り」の案内で締めるという記事の流れ。すべてがパーフェクトです。プロ顔負けの寺報、まさしく脱帽です。



寺報の世界その六:テガールって何?お寺の大切な行事「おみがき」にせまる!!


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<寺報ファイル No.6>
寺報名:長松寺寺報 顕真
発行寺院:長松寺(福井県・浄土真宗本願寺派)
執筆者:藤井恵昭さん

<執筆者へのアンケート>
1.この記事をつくるにあたって考えたこと・制作意図などを教えてください。
→「お磨き」は、各家庭で一年に一回必ず行なわれていたものでしたが、最近は「仏壇はほっとけさんになってます」といって、ちゃんとお掃除やお磨きなどしていない家庭も多い現状があります。
お仏壇は「家庭の中心である」ということをみんなに知ってもらい、お仏壇を綺麗に保つことの大切さを伝えることが目的です。あわせて、「法要前にご門徒さんも協力してくださっている」ということを皆さんに知って頂くのも、もう一つの目的です。

2.寺報をつくるにあたって、寺報教室での学びの中から役立ったことがあれば教えてください。
→寺報教室では、本当に色々なことを学びました。寺報は「お寺とご門徒、ご門徒とご門徒をつなげるツール」ということで、今まではお寺からの情報発信ということだけに目がいっていましたが、そこに「つなげる」という視点をいただけたことが一番良かったと思います。
今までと同じような記事でも、文章を書いた「住職」や「副住職」「坊守」の写真を載せることをはじめました。その反応は顕著で、「久しぶりに住職にお会いできた」と大切に新しい寺報を保管してくださるお門徒さんもおられました。
一つ一つの記事が活き活きとしてきて、語る人と読む人をつなげることが出来たかなと思っております。
また、門徒さんと門徒さんをつなげるような記事もこれから取り組んでいきたいと思います。読んだ人が、どのように変わっていって、お寺の活動、仏教に興味を持っていただけるかを考えながら、また、より良い寺報づくりに取り組んでまいりたいと思います。

<杉本講師からのコメント>
どの世界にも「その世界にしかないモノ」がありまして、もちろんお寺のなかにも「なにそれ?」という不思議なツールが存在します。今回、恵昭さんが紹介しておられるのは仏具磨きの話と、そこで使われる「テガール」という仏具専用薬品。この写真を見ながら文章を読んでいると、思わず前のめりになりませんか? そして、ついつい「うっわー、仏具磨いてみたい...」とつぶやいてしまってはいないでしょうか? お寺で日常的にしていること、ご門徒さんと一緒にしていることをそのままご紹介いただくことで、素直な興味を引きつけることってあると思います。お寺では毎日なにが起きているんだろう? そんな疑問を寺報で解き明かすことは、ご門徒さんとの距離を縮める意外なコツだと思います。私も、テガールで仏具を磨いてみたい...!



いかがでしたでしょうか?「あなたの知らない寺報の世界」、お檀家さんを楽しませたい、日頃の思いを伝えたい、という作り手の思いがひしひしと伝わってきたのではないでしょうか?前後編にわけて6つの寺報記事をご紹介しましたが、こんな寺報を受け取っているお檀家さんがうらやましく思えます。

この記事を読んで「寺報」に興味を持たれた方は、法事やお墓参りでお寺を訪れた際に「寺報はありますか?」と聞いてみてください。もし寺報を作っていないお寺さんでも、そんな声に応えて作ってくれるかもしれません。もし親しいお寺さんなのであれば「一緒に作りませんか?」と、もちかけても喜ばれるかもしれませんね!

彼岸寺と未来の住職塾は、全国に個性豊かな寺報があふれることを願っています。また新たな寺報の世界を見つけたら、レポートいたします。それではまた会う日まで、ごきげんよう!!


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彼岸寺編集部 (ひがんじへんしゅうぶ)
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