【お寺の女塾レポート】女塾に参加して

【お寺の女塾レポート】女塾に参加して

はじめまして、掬池友絢(きくちゆうけん)と申します。現在は僧侶として自坊に関わっております。この度、「お寺の女塾」に参加しようと思ったきっかけは、"お寺にかかわる女性"の立場からみえるものや気づきに、興味があったからです。将来は住職としてお寺にかかわっていく中で、今回の学びにより自分の視点を広げ、自坊をよりよいお寺にしていきたいという思いがありました。
私は常日ごろ、"お寺にかかわる女性(主に住職の妻、寺族)たち"は、お寺を支える"縁の下の力持ち"的な存在で、お寺つくりに大きな影響力をあたえていると感じていました。しかし、その女性たちは、実際、お寺の外で活躍する機会が多くなかったり、ましてや、お寺の将来について話し合える場というものが、ほとんどなかったように思います。その意味で、お寺にかかわる女性たちは、「お寺の女塾」を待ち望んでいたのではないかと感じます。

まず、私が「お寺の女塾」に参加して得たのは以下のことです。
・お寺にかかわる女性たちとの出会い
・ワークを通して自分自身を知る(気づき)
・グリーフケアについての学び
・周囲からみた自分の良いところ
・お寺にかかわる女性として、"がんばろう"と思えた!

IMG_0444.JPG
また、会場ではとてもリラックスしてこころをオープンにできました。これは、主催者の方々の温かい応対や、自然と和やかになれる町屋のロケーション、またランチのベジタリアン弁当など...数々のおもてなしのおかげでした。挙げればきりがありませんが、この雰囲気づくりへのご尽力にこころより感謝いたします。



では、以下、講座の内容や雰囲気について、簡単にご紹介いたします。
 
■会場は町家の"いやし空間"
今回の女塾は、京都の烏丸御池駅から徒歩5分くらいのところにある"ちおん舎"という、町家を利用した施設で開かれました。一歩中に入ると、誰かのお宅にお邪魔したようなぬくもりのある雰囲気でした。和室に畳にお座布団に、外には小さなお庭があって...。どこか、いつも見ているお寺の風景と重なりました。会場となるお座敷には、三十数名の参加者が全員座れるように円状に座布団が敷かれており、また正面にはプロジェクターのスクリーンが設置されていて、なんとなく柔らかさを感じる空間でほっとしました。
塾長の松本さん、リヴオンの尾角さんをはじめスタッフのみなさんの和やかな雰囲気も安心感を覚えました。

IMG_0377.jpg
私ってどんな人?
まずは自己紹介からです。お寺にかかわる女性といっても、その状況は様々。子育ての方、家族の介護をしている方、家事に追われている方など、事前に何かしらのやりくりをしてこの会に参加された方々がほとんどです。余計に、この日の出会いにご縁を感じました。その後、行われた松本さんの講義「女性の力が開くお寺の未来」は、お寺の無形価値に気づき、女性がどう関われるかという内容のお話でした。
檀信徒をはじめ、様々な人との日々の接点の中で、 特にコミュニケーションにおいて、女性の力は大いに発揮されるのだと確信できました。

■「グリーフケア」ってなに??
グリーフ(悲嘆)ケアということばを、最近よく耳にします。死別という喪失体験をされた方との接点が多いお寺では、特に関わることの多い出来事ですので、個人的にもとても気になる内容でした。リヴオンの尾角さんと瓜生さんにより、"グリーフワーク"の概要から、そのプロセス、対応の方法などが分かち合いのワークを通してわかりやすく理解できました。

IMG_0429.jpg
実際、ワークグループの雑談でも、「お檀家さんからの葬儀の連絡を頂いた時、どんなことばをかけますか?」という問いに対し、「意外と事務的になってしまいます。」、「ことばがうまく出ません。」など、今まで聞きたかったけど、誰にも聞けなかったことを分かち合う場が持てたことはうれしかったです。普段お寺の窓口の対応にあたるのは、住職以外の方たちのほうが多いですが、現場の話ができるのは、やはり同じ立場におられる方々だなと思いました。
自分自身のグリーフ(喪失体験)を見直すワークも行いましたが、やはりこんな機会がないとなかなか見直す機会は持てないと思いました。自分にとって大したことではないと思うことでも、ある人にとっては大きな喪失だったりします。つまり、ひとつの事柄に対しての感じ方は、人それぞれなのだということをいつも心に留めておくことが大切だと気づきました。セルフケアも含め、自分自身をよく知ることで、自分を大切にし、はじめて他人も大切にできるのだと思います。
 
■ポジティブなエネルギーを出そう!
当事者ミーティングというワークを行いました。どんなものかと言いますと、参加者それぞれが一人づつ、お寺で始めたい事業、今の問題などを発表し、それに対して皆が解決方法や対策を自由に発言していくものです。日常の中で感じている問題や、形にしたいことが、周囲に伝えていくことで、具体的なイメージになっていきます。ワークの中で、他の方からの意見を聞き、「なるほど、そうすればいいのか」と、暗闇の中に光を見出したような思いにもなりました。なるほど、私たちは、こういう場面でも、仏教でいうところの"縁起"という関係性の中に置かれているのだと実感しました。
また、ポジティブシャワーのワークでは、「自分の良いところ」を他の人から言われることで、前向きなエネルギーがどんどん湧いてくるのを実感しました。
                    
IMG_0362.jpg
まとめとして
たくさんのグループワーク、講義で構成されるこのプログラムを通し、"お寺に関わる女性"というだけではなく、"一人の人間としてどうか"ということも問われたような思いがしました。かつてお釈迦さまがひとりひとりに向き合って行ったお説教の方法に"対機説法"がありますが、お寺に関わる女性もやはり、ひとりひとりとのコミュニケーションが大切で、この積み重ねがお寺を形づくっていくのだと思いました。
 
また、この日にお会いした皆さまは、ほんとうにパワフルでした!女性の素晴らしい力を活かし、これからもお寺の発展に努めていただきたいです。
また、自然食のおいしいお弁当のランチなど、様々なところに気を配り、女性が喜ぶおもてなしをしていただき、うれしく思いました。学びの多い一日となりましたことに、こころより感謝申し上げます。
どうもありがとうございました。


kikuchi.jpg
●掬池友絢(きくちゆうけん)さん プロフィール
静岡県 浄土宗 君澤山蓮馨寺

一言自己紹介
地域、国際、女性をキーワードにお寺つくりに努める。蓮馨寺では「お念仏の会」(月1回)、「お寺BBQ」(年2回)などを開催。ILAB(国際仏教婦人会)では役員として活動。傾聴に取り組む宗教者の会(KTSK)にて被災地支援に参加。また、寺子屋ブッダで開催の「お坊さんとお茶を飲む日」(月1回)では、女性向け法話会の講師を務める。






(以下、「お寺の女塾」開催概要)
--------------------------------------------------
● 『お寺の女塾』について
『未来の住職塾』を主催する一般社団法人 お寺の未来と、グリーフケアや自死対策・遺児支援をテーマとして活動している 一般社団法人リヴオンが共同でつくりあげたお寺の女性のためのスペシャルプログラム。
『未来の住職塾』塾長の松本紹圭と、リヴオン代表の尾角光美さんが講師として登壇します。

女性の活躍はこれからのお寺の100年を開く大きな力であり、 女性の力がお寺を変えると言っても過言ではありません。 お寺に関わる女性の方々に 是非ともご参加頂きたいです。

● 『お寺の女塾』によせて 
お寺において女性の存在はとても大きく、女性は「お寺の未来を変える力」です。 
従来より、お寺は人と人のつながりの場であり、仏教はいのち(生と死)の支えとなってきました。 
社会環境が大きく変化する中で、原点を大切にしながらも、 
お寺のあり方は柔軟に変化していくことが求められている時代です。 
昨今のグリーフケアや終末ケア等にも表れているように、人といのちに向き合う「ケア」の力は、 
これからのお寺にとって益々求められていく大切な力になると考えます。 
今回は、お寺を支える女性のために、人といのちを大事にする「ケア」を学べる 
スペシャル・プログラムをご用意しました。 
宗派を越えて、これまでに200 名が学ぶ「未来の住職塾」を開講し、 これからのお寺に必要な力を養成してきた「お寺の未来」と、いのちの現場において求められる「ケア」の力を育む「リヴオン」がおくる特別な機会です。 
お寺の現場で日々さまざまな思いを抱えながら過ごされている女性の方に、ご参加いただければ幸いです。 

● 概要
日 時:2013 年11 月13 日(水)10 時-18 時
場 所:神谷町光明寺(東京都港区虎ノ門3-25-1)
対 象:お寺に関わる女性(寺庭、坊守、法務員など)
定 員:30名
※定員を超えるお申込みを頂戴した場合はご参加いただけないこともございますので、何卒ご了承ください
参加費:15,000 円(ランチ付)

申 込:下記Webフォームより ※〆切 11月7日(木)

● 講師
・松本紹圭(未来の住職塾 塾長) 
・尾角光美(一般社団法人リヴオン 代表) 

● プログラム内容
・ハイポイントインタビュー:自分や家族やお寺の良さを改めて見つめ直す時間
・未来の住職塾のエッセンス講義:お寺を取り巻く社会環境をふまえ、お寺に眠る価値を可視化する時間
・ケアを学ぶ:「セルフケア」と「グリーフケア(遺族ケア)」を身近なことから学び深める時間
・聴き方ワーク:ケアに欠かすことの出来ない「話の聴き方」を学び、日常にいかせるよう実践する時間
・当事者ミーティング:ワークショップ形式で現在抱えている課題を共有し「次の一歩」を探る時間


未来の住職塾事務局
>>プロフィールを読む 未来の住職塾事務局です。未来の住職塾に関するお知らせをお届けいたします。