東京大学 第11回文化資源学フォーラム「#寺カルチャー」報告書PDFを公開

東京大学 第11回文化資源学フォーラム「#寺カルチャー」報告書PDFを公開

去る2月17日、東京大学本郷キャンバスにて、同大学文化資源学研究室主催による「第11回文化資源学フォーラム #寺カルチャー ー仏教趣味のいまを視る―」が開催されました。このフォーラムは、仏像ブームや坐禅・写経体験などのお寺を由来としたコンテンツへの注目が高まっている現象を「寺カルチャー」として取り上げ、その多様性と可能性を探ることを目的としたもの。彼岸寺からは、松本圭介、杉本恭子がシンポジウムに参加させていただきました。

このときの詳細な報告書PDFが公開されていますので、フォーラムの内容と併せてご案内いたします。


「#寺カルチャー」実行委員、竹内唯さんの「寺カルチャーの諸相」という研究報告では、「寺カルチャー」とは何か?ということから始まり、2009年の「国宝阿修羅展」などに代表される仏教をテーマとした展覧会や、カルチャーセンターにおける仏教系講座の人気ぶりにスポットを当て、さらにお寺を中心としながらも新しい形態で行われるイベントや、仏教系サークル、「寺カフェ」や坊主バー、『聖☆おにいさん』に代表される仏教マンガと、様々に広がる新しい形の仏教文化についての考察が行われました。そしてそれらの新しい「寺カルチャー」が一体どのように生まれ、どのような性質・意味を持つカルチャーであるかということが発表されました。


また、慶応義塾大学文学部教授であり、興福寺国宝館館長でもある金子啓明先生による基調講演「仏像ブームと今日」では、「阿修羅ブーム」を巻き起こした「国宝阿修羅展」についてのお話しから、博物館の果たす役割、そして仏像の持つ魅力やお寺のもつ宗教施設としての役割についても言及されました。そして仏像ブームを単なるブームとしてではなく、現代人の抱える問題が投影されたものであるなど、多面的に捉えることで、仏教やお寺、そして寺カルチャーの新しい価値を見いだせるのでは、とお話されています。


シンポジウム「寺カルチャーの多様性と可能性を探る」では、「#寺カルチャー」実行委員の土本一貴さんの司会のもと、東京大学大学院教授・渡辺裕氏をコメンテーターに、金子先生、「丸の内はんにゃ会」代表でありイラストレーターの田中ひろみさん、そして「彼岸寺」からは『未来の住職塾』塾長 松本圭介、『坊主めくり』でもお馴染み杉本恭子を加えたメンバーによるパネルディスカッションが行われました。「寺カルチャー」に関わる側の人達によって、「寺カルチャー」について議論がなされました。


公開された報告書では、当日の様子をさらに詳しく知ることができます。今のお寺と仏教をめぐる状況と、これからのお寺と仏教の在り方について考えていく上で、非常に興味深い内容となっておりますので、ぜひご一読ください。


●第11回文化資源学フォーラム「#寺カルチャー」―仏教趣味のいまを視る―」報告書
http://www.l.u-tokyo.ac.jp/CR/forum/forum11/report.html



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日下賢裕 (くさか けんゆう)
>>プロフィールを読む 1979年、石川県生まれ。浄土真宗本願寺派の僧侶、布教使。 広島大学人文学部東洋史学科卒業後、本願寺派の教育機関である中央仏教学院、伝道院にて仏教を学ぶ。 現在は故郷の山中温泉にて、本願寺派の若手僧侶が作るサイト「メリシャカ」や「彼岸寺」との関わりを通して、仏教を外に発信するとともに、地元の人たちに愛されるお寺作りに挑戦中。