お寺から被災地への支援のかたち『腕輪念珠でつながるご縁プロジェクト』

お寺から被災地への支援のかたち『腕輪念珠でつながるご縁プロジェクト』 被災地の仮設住宅や避難場所で生活を送る人たちにとって、深刻な問題のひとつは「仕事ができない」ことではないでしょうか。収入がない不安、人と一緒に働く楽しみのない寂しさ。大きな喪失を経験した後に、心に張りを持てないでいるつらさは想像を絶するものだと思います。

京都のNPO法人ハイビスカスで働く浄土真宗本願寺派の僧侶・大塚茜さんは、このような状況を少しでも変えようと『腕輪念珠でつながるご縁プロジェクト』を始められました。同プロジェクトは、ハイビスカスが腕輪念珠の材料を用意して被災地の方や避難されている方を対象にワークショップを開催。作った数に応じて、納品の際に製作費を支払うというしくみです。

ワークショップは、被災地・石巻の仮設住宅の集会所や京都『福興サロン和―Nagomi―』などで行われています。材料費は、プラスチックの腕輪念珠 210円、天然素材(星月菩提樹・紫檀など)腕輪念珠は500円(いずれも赤い羽根助成金による)。販売価格はそれぞれ500円、800円で、そのまま作 成者の収入になるというわけです。

ハイビスカスでは、同プロジェクトに賛同して発注してくれるお寺を宗派を問わず募集中。発注すると、送料着払いで腕輪念珠と作成者のメッセージが届くそう です(詳細は問い合わせてください)。また、被災された方とお寺の気持ちをつなげるために、追悼法要や腕輪念珠のお披露目の様子を撮影した写真や動画、受 け取った方からのメッセージを作成者に届けることも考えておられます。興味を持たれたお寺の方は、追悼法要などをお勤めする際の記念品やお扱いとして検討 されてはいかがでしょうか。

このプロジェクトを通して、被災者の方々の収入の一助となるだけでなく、腕輪念珠を一緒に作る共同作業を通じて被災者のコミュニティが生まれること、そし て支援したい人と被災した人が哀悼の思いを共にすることで双方の心理的距離感を縮めることも期待しているそうです。近ごろは、腕輪念珠を身につける人も多 いですし、被災地を忘れない気持ちを確かめるアイテムとしてもすてきだなと思います。

ハイビスカスでは、2012年3月11日までに腕輪念珠1000個の作成とお届けを目標にしています。被災者の方々のニーズに合わせて期間延長や増産も検 討するとのこと。次回の腕輪念珠作成ワークショップは、京都『福興サロン和―Nagomi―』にて、11月2日(水)、16日(水)に開催予定です。ちな みに、大塚さんは、メリシャカ僧でもいらっしゃいます。今年12月の「メリシャカLIVE2011」でも腕輪念珠の販売がありますので参加される方はぜひ! また、個人での購入も受 け付けてくださるそうです。各種お問い合わせは、ハイビスカス(担当:大塚茜さん)までどうぞ。

※このプロジェクトは、大塚さんは浄土真宗本願寺派の僧侶であることから計画されましたが、NPO法人ハイビスカスとしては特定の宗教団体との関係はなく、宗教活動をおこなうわけではありません。


お問い合わせ先
NPO法人ハイビスカス『福興サロン和―Nagomi―』
http://www.fucco-nagomi.com/
メールアドレス:hibiscus.project(あっとまーく)gmail.com
担当:大塚茜さん

杉本恭子 (すぎもと きょうこ)
>>プロフィールを読む 大阪生まれ東京経由京都在住のライター。同志社大学文学部社会学科新聞学専攻卒業。お寺取材を経験するうちに「お坊さん」に興味を持ちインタビューを始める。