雨ニモマケ 雪ニモマケ

雨ニモマケ 雪ニモマケ

今年の冬は雪が少なくて楽だな、と油断していたところ、ドサっと一気に積もってしまいました。皆さまのところでは、雪の被害は大丈夫でしょうか。


さて、宮沢賢治の有名な詩に「雨ニモマケズ」という詩があります。「雨ニモマケズ風ニモマケズ」というフレーズは、誰しもが聞いたことがあると思います。その後には、「雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ丈夫ナカラダヲモチ...」と続くのですが、「サウイフモノニワタシハナリタイと締めくくられるこの詩には宮沢賢治が理想とした人間の在り方がうたわれているのでしょう。


しかし、宮沢賢治が理想とした人間像に、なかなか私は近づけていないと感じます。雨が降れば文句を言い、雪が降っても愚痴をこぼし、そればかりか、お天気が続けば「暑い」、冬に近づけば「寒い」と言い、気候のよい春でさえも、「花粉が...」とか「寒暖の差が...」と、ついつい不平を口走ってしまいます。その度に「雨ニモマケズ」の最初のワンフレーズすらクリアできない自分のどうにもならない部分に気付かされます。あるいは、「サウイフモノニワタシハナリタイ」とすら思っていないのが、私なのかもしれません。


けれどだからと言って、開き直って自分の愚かさに胡座をかくのではなく、せめてその理想と現実との間で自問自答し、葛藤し続けることだけは、忘れないようにしていきたいものです。

関連タグ:宮沢賢治 カテゴリ: 日下賢裕 

日下賢裕 (くさか けんゆう)
>>プロフィールを読む 1979年、石川県生まれ。浄土真宗本願寺派の僧侶、布教使。 広島大学人文学部東洋史学科卒業後、本願寺派の教育機関である中央仏教学院、伝道院にて仏教を学ぶ。 現在は故郷の山中温泉にて、本願寺派の若手僧侶が作るサイト「メリシャカ」や「彼岸寺」との関わりを通して、仏教を外に発信するとともに、地元の人たちに愛されるお寺作りに挑戦中。