人がひいてくれた赤じゅうたんのど真ん中を、堂々と土足で踏んでいけるだけの覚悟と責任。

人がひいてくれた赤じゅうたんのど真ん中を、堂々と土足で踏んでいけるだけの覚悟と責任。

彼岸寺をご覧の皆様お久しぶりです。今日は兵庫で声明公演というお経の公演を行ってきました。
新大阪から品川へ帰る新幹線の中で、今日感じたことを綴ってみました。想いが溢れ出た感じなのでかなりラフな文章ですが、Facebookへの投稿とかではない形で残したかったので書かせていただきます。寺社フェス向源の準備の熱もかなり上がってきてます。今後にご期待ください。ではでは、以下今日の想い。


(音楽堂で聴く聲明 四箇法要―花びらは散っても花は散らない
2014/11/1 兵庫芸術文化センター 
2014/11/3 神奈川県立音楽堂 )



兵庫県西宮での声明公演を無事に終えることが出来ました。
会場は阪神淡路大震災の復興のシンボルとして建築された兵庫県立芸術文化センター。そこで、東日本大震災の津波で亡くなった女性が、生前に詠んだ短歌をテキストにした新作声明「海霧讃歎(うみぎりさんだん)」をお唱えしました。

僕たちは今日、2000名ものお客様から拍手を頂きました。声明公演をやっていて拍手を頂くことももう何度目かになりました。これまでDJとして、また講演会で拍手を頂くこともありましたが、声明講演でいただく拍手の音というのは独特です。驚きや喜び、興奮ではなく、感謝や合掌のような厳かで深い想いがこめられた音です。それは強い音でもなく、ぱらぱらとした音でもなく、あの舞台の上でしか聞くことの出来ない貴重で、深い責任と達成感を感じる音です。

未来の住職塾のOB会と併せて、四日間大阪に居ました。どこへ行こうとも、僕らがやることはその土地に生きる人々が遭遇した悲しみに寄り添うことです。そして限りある今の命を少しでも善く生きようと、共に心を起こすこと。この土地にも大きな悲しみや闇、事情がありました。そして今を生きる前向きで大きなエネルギーもありました。
旅をして思うのは、悲しみを知らない土地なんて無いということです。当たり前のことですが、改めてそう感じさせてくれます。みんな、その悲しみを乗り越えたり、迂回しながらなんとかかんとか未来を目指している。

あさっては神奈川県立音楽堂で公演です。あさってをミス無く終えてから、本当の達成感に酔おうと思います。

そして今回の公演を準備してくださった様々なスタッフの皆様に感謝しています。お稽古の場所、お弁当や飲み物、会場や近隣のホテル、新幹線のチケットの手配。また告知やチケット販売、チラシ作りにポスター貼りといった地道な集客や広報の一つ一つまで、すべてをやっていただきました。僕らはただ声だけ出して拍手を独り占めして、支えてくださったスタッフさんから更に拍手と感謝を頂いて家に帰ります。僕は何故そうまでしてもらえるのかをしっかり考えて、しっかり受け止めて、このお世話の向こうにある"期待"を超えていく以外僕に出来ることは無いんだと、日々感じています。

人がひいてくれた赤じゅうたんのど真ん中を、堂々と土足で踏んでいけるだけの覚悟と責任。僕は最近こいつと戦っています。お金や地位でごまかして歩いていくことも出来ますが、僕は決してごまかさず、究極に向き合いながら歩いていきます。だからどうかこれからもチャンスをください。精一杯、期待を超えようと頑張ります。まずはあさって。そしてこの先も、その先も。

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今日の一曲
Tycho で See です。
来年の一月末に東京、名古屋、大阪をまわる来日ツアーが決まったTycho。最近はEDMのような激烈に派手でアゲな音楽の進化がある一方でTychoみたいに電子音と人間味の融合が加速しています。また最近一段と音楽が面白い時代になってきたと感じています。三十代くらいになるとだんだん学生時代に聴いていた音楽で止まっちゃって新しい音楽聞かなくなるもんですが、良い音楽はどんどん出てきてます。僕も出来るだけお届けしますので、是非良い音楽聞いて楽しんでいきましょう。


友光雅臣 (ともみつ がしん)
>>プロフィールを読む 1983年生。大正大学卒。2008年天台宗比叡山での修行を終え、東京・常行寺の僧侶になる。2011年より音楽を軸とした仏教総合イベント『向源』2012年に対話イベント『お寺で対話する夜』神職と僧侶の勉強会『神仏和合』を開催。