彼岸寺の料理僧・KAKUとして、「料理を通じて仏教を伝える」ことを目標として日々料理を作ってまいりました。ここでは今まで作った料理とその料理に隠されたストーリーをお伝えしていきます。

とうもろこしのすりながし寄せ

とうもろこしのすりながし寄せ  梅雨の季節に楽しみにしているものがふたつある。ひとつは梅。いつもお世話になっている光明寺に行くと、山号である「梅上山」の由来になった梅がたわわに実をつけている。これを、毎年焼酎に漬け込んだりシロップにしたりして料理に使う。
もうひとつはとうもろこし。

 とうもろこしは実によく人間を助けてくれる。

 主食といえば日本では米だけど、とうもろこしを主食にしている地域は非常に多い。私の暮らしていたカリフォルニのすぐ隣はメキシコだが、メキシコの食事にはとうもろこしが欠かせない。それほど豊かでない土地でも強く育ち、加工しやすいとうもろこしは、それこそ人類の始まりの頃から世界各地で食されており、遺跡からその痕跡が見つかることも少なくないのだ。

 古今問わずたくさんの人が食べているということは、それだけたくさんの人に必要とされているということ。乾燥にも強く、乾して粉にしたものを水と混ぜて焼けばパリッとしたタコスなどにして楽しめる。しかし、タコスのような固いものだと、誰にでも食べられるというわけにはいかない。今日はお年寄りから子供まで食べやすいようなとうもろこし料理を作ってみた。

 とうもろこしを豆乳で煮たものをミキサーにかける。それをまずは粗い濾し器で漉し、さらに目の細かい濾し器でこす。これに塩で味を整えてとうもろこしのすり流しの完成。そこに一手間加え、今日はゼラチンでほんのりと固めてみる。その上に、別につくっておいた出汁のジュレとオクラをあしらった。見た目にも涼しい一品。蒸し暑い季節の前菜にちょうどいい。
関連タグ:とうもろこし ジュレ 前菜 冷たい カテゴリ: 前菜 

青江覚峰 (あおえ かくほう)
>>プロフィールを読む 浄土真宗東本願寺派緑泉寺 副住職。1977年東京生まれ。カリフォルニア州立大学よりMBA取得。超宗派の僧侶達が集うウェブサイト「彼岸寺」を運営。料理僧として料理、食育に取り組む。お寺発のブラインドレストラン「暗闇ごはん」を主催。