もう、かれこれ10年以上の付き合いになるでしょうか。大のお気に入りで、OLだった頃には休日に、結婚してからはそれこそ毎日のように使っていたある物が、そろそろくたびれ切って使い物にならなくなってきました。既に選手交代用に新しいものも用意して、いつでも捨てられる状態になっているのですが、あまりにも愛着があって、どうしてもサヨナラすることができずにいます。
それは、一足の靴です。
実家の母が旅行先で買ってきてくれた革製のローファー靴なのですが、誂えたようにわたしの足にぴったりで、さらに何年も履き続けるうちに、革がわたしの足になじんで、まるで自分の足のようにさえ思われてくるほどでした。なので、どこへ行くにも重宝して、普段使いはもちろん、犬の散歩やハイキングなど、あらゆる場面で大変に活躍してくれた一足でした。そんなお気に入りの靴ですから、お手入れにも気を使って、履く前には必ず防水スプレーをかけ(防水だけじゃなく、汚れにくくなる効果もあるんです!)、履いた後には汚れ落としのクリームを塗り、靴底が磨り減るとこまめに修理に出し、大事に大事に使ってきました。
ところが、ここ一年ほど、とうとう革自体が薄くやつれて、染みも大きく目立つようになり、急にくたびれた感じがしてきました。それでも頑張って使い続けていたのですが、先日、ついに革に穴が開いてしまったんです。中に履いている靴下が丸見えで、見るからにみすぼらしい雰囲気。
泣く泣く、心の中で履き納めの日を決め、新しいローファーをいつでも下ろせるように準備しました。
でも・・・。今日が最後と決めたその日から、もう一週間ほどたつのですが、まだ捨てられずにいます。さすがに履いて出かけることはありませんが、まだ玄関に置いたまま。たかが靴一足、されど靴一足、青春時代をともに過ごしてきた戦友を失うような気がして、寂しくて仕方ないんですよね。
先日、友人の結婚式に出席しました。
今日は、演劇をやっている友人の最後の舞台を観てきました。
外へ出れば、桜の花が短い隆盛の時を終え、柔らかな若芽が姿を見せ始めています。
わたしも真新しいピカピカの靴を履いて、新たな一歩を踏み出さないと、ですね。
自分の体の一部のように馴染んだ靴にお別れするのは、今でもやっぱり寂しいのですが、世の中もちょうど節目の季節。力強く安定した歩みのためには、一つのけじめが必要みたいです。
コメント (4)
はじめまして。
わたしも約8年間交際している彼氏が僧侶です。
そろそろ結婚も考えていますが、わたしも一般家庭で
育って全く別世界に飛び込むので不安です。。
またブログから、色々参考にさせてもらいたいと思ってます。
投稿者: siho | 2008年4月 7日 14:12
日時: 2008年4月 7日 14:12
みちこさん
はじめまして!初めて書き込みします。
一つの物を大事に大事に使い、手放せないお気持ち
よくわかります。
私も6年ほど前東京から京都へ行った際、履いていた皮靴が合わず、観光タクシーの運転手さんに連れて行ってもらった商店街の靴屋さんでスニーカーを買いました。
とてもよく足に馴染んで歩き易く、かかとの内側の布はぼろぼろですが履いています。私は足首の関節が緩く慣れない靴・ヒールを履くと、とても慎重に歩かないと足を挫いてしまうんです。私のスニーカーにはまだまだ頑張ってほしいです。
投稿者: sana | 2008年4月 7日 20:02
日時: 2008年4月 7日 20:02
はじめまして
私も在家から北海道の真宗寺院に嫁ぎました。
著書「お寺に嫁いでしまった」も楽しく、しかも
納得しながら読ませていただきました。
実は私も浜松市出身です。ちなみに女子高出身。
また、2姉妹の長女ですが妹もいずれ嫁ぐ身。
いつか実家はお家断絶・・・。
里帰り出産で長女を産みました。
という美智子さんと共通事項が多く勝手に親しみが湧いて
います。浜松市は昔、徳川家康が浄土真宗を禁じた歴史
の影響で真宗寺院ないですよね(笑)だから私も
結婚して目を丸くすることばかり。
著書を先に手にしたので、これからはこの
ブログもちょくちょく見させていただきます。
ちなみに・・・著書やブログで目にする遠州弁に
一人笑っています。
私も若坊守。がんばります
投稿者: kutsuwa | 2008年4月10日 11:38
日時: 2008年4月10日 11:38
>sihoさま
はじめまして。コメントありがとうございます。
長いお付き合いの彼がお坊さんなんですね。わたしは出会ってからわりと短期間で結婚しましたが、何年もつきあっていたら、やっぱり結婚に臆病になったかも、とも思います。
でも、誰とどんな結婚をしても、それが未知の世界であることには違いありません。要は、何があってもこの人と歩んでいこうという気持ち、そして、その人の生きてきた背景を尊重するが気持ちが、お互いに持てるかどうかなんだと思います。彼との関係を大切に、仲良くなさってください。
これからも彼岸寺をよろしくお願いいたします。
>sanaさま
はじめまして。コメントありがとうございます。
sanaさんのスニーカーも、長く愛用されて靴冥利につきる(?)でしょうね!
わたしのローファーは、穴が開いているのが住職に見つかってしまって、ついにゴミに出しました・・・。いやぁ、寂しいものですね。新しいローファーも玄関に出したのですが、なんだか履く気になれずにいます。未練ですね(笑)。この新しい靴も大切に使って、自分の足のように馴染んでくれたらいいなと思っています。
これからも彼岸寺をよろしくお願いします。
>kutsuwaさま
はじめまして。『お寺に嫁いでしまった。』をお読みくださり、ありがとうございます。
同じような環境の方らのコメント、とっても心強く思っています!
浜松の真宗には、そんな歴史があったんですね。恥ずかしながら、まったく知りませんでした。わたしの実家の菩提寺は臨済宗ですが、ご本尊は阿弥陀如来で、念仏を唱えます。地域的にも、遠州大念仏などもあり、やはり「宗派」という一言では語れない興味深い背景が、その土地ごとにあるものですよね。
これからも彼岸寺をよろしくお願いいたします。
投稿者: みちこ | 2008年4月10日 13:57
日時: 2008年4月10日 13:57