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2007年9月 アーカイブ

2007年9月28日

秋のお彼岸も終わりまして、いくらか気候も過ごしやすい日が増えてきたように思います。とは言っても、まだまだ残暑厳しく、蒸し暑い日が多いのが現実ですね。10月1日には衣替えを迎えるわけですが、この陽気のままでKAKUに冬物を着せるのは、ちょっと気の毒な気がします。お坊さんの装束は、襦袢、着物、外を歩くときにはその上に真っ黒の衣をもう一枚。薄手にできている夏物であっても、けして快適とは言えません。真夏のお盆のときには、駅へ向かう途中で激しいめまいに襲われ、フラついたときもあったとか。
道行くサラリーマンも、シャツにスーツにと、ずいぶん息苦しいだろうなと思います。日本と同じような高温多湿の気候で、(ビジネスの)正装がこんなに厚着な国は他にないそうですね。ちなみに、今日の東京の気温と湿度は、明日のホノルルのそれとほぼ同じです。巷ではクールビズなんて謳われていますが、根本的にドレスコードを見直したほうがいいんじゃないでしょうか。

2007年9月20日

ご本尊に向かって、「なむなむ」と手を合わせる我が家の赤ちゃんですが、先日、こんな行動に出ました。デパートに行って、屋上によくあるお稲荷さんの前に立たせてみたんです。そうしたら、何も言わないのに、自ら手を合わせるんですよ。寺の本堂と、屋外にあるお稲荷さんとに、何か共通の空気を感じ取り、思わず手を合わせてしまったようです。それから数日後、近所の仏壇屋さんを通りかかったとき、デパートでの出来事を思い出し、店先に展示された空っぽの仏壇の前で立ち止まってみたんです。すると、しばし考えたあと、やっぱり手をすりすりと合わせるではないですか。しかも、それは浄土真宗タイプの金ピカのものではなく、デザインも現代風でシンプルな、落ち着いた紫檀の仏壇だったんです。金ピカの寺の本堂や、鮮やかな朱色のお稲荷さんとは、明らかに様子が違います。それでもなんとなく、「ここは手を合わせる場面なのでは?」と、幼心に思ったのでしょうか。
そのうち機会があったら、お地蔵様のような厨子に収まっていない仏像や、軸に描かれた仏様を見せてみたいと思います。作法も、フリも関係なく、おそらく信心も芽生えていない赤ちゃんが、一体どんなものに手を合わせる空気を感じ取るのか、ちょっと興味があるところです。

2007年9月15日

本人の曰くところによると、KAKUは口の中の粘膜が弱いらしく、こんがりトーストしたパンや、ポテトチップス、川えびのから揚げなどは食べられません。食べると口の中をあちこち切って、血の鉄くさい味でいっぱいになり、ものの味がまったくわからなくなってしまうのだとか。そうは言っても、こんがりトーストやから揚げなど、パリッとした食感のものが、実は大好きだからお気の毒。
ところで、ときどき浜松にあるわたしの実家に帰ると、朝食には必ずトースト、しかもフランスパンやイギリスパンのように、耳に主張のあるタイプのパンが登場します。彼はこれが食べられないので、朝食を用意するわたしの母に、「パンはトーストしないでください」と、重ね重ね釘を刺します。ところが、パンはトーストに限る!という拘りを持つ母は、必ずトーストしたパンを出すのです。「だって、そのほうがおいしいでしょう?」と。
「いや、僕にとってはトーストしていないパンのほうがありがたいので・・・」と、毎回断って、まだトーストしていないパンを出しもらって食べるのですが、翌朝のテーブルには、やっぱりこんがりトーストしたパンが。「だって、パンはトーストしたほうがおいしいじゃない!」と、一歩も譲らない構えの母。母にしてみれば、別に彼に嫌がらせをするつもりなどなく、パンを食べるならトーストしたほうが絶対においしい、せっかくだからおいしいものを食べさせてあげたい。ただ単純に、そんな気持ちでいるのです。

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2007年9月 9日

KAKUと二人、朝の散歩に仲見世通りへ繰り出しました。街角のお土産物屋の軒先には、色とりどりの江戸風鈴が揺れています。「もう秋だね」「そろそろ風鈴もおしまいだね」などと話しながらそこを通り過ぎるとき、KAKUがこんなことを言いました。
「9月になってからの風鈴て、なんだか物悲しいよね。秋になって風も強くなって、まるで過ぎゆく夏を取り戻そうとするかのように、いっそう強い音色でわが身を掻き鳴らしているようで、切ないよねー」。
なんだか、聞いているこちらが恥ずかしくなってしまいます。思わず「ガハハ!」と笑って、彼の背中をドンと叩きました。「あなた、ちょっと考えすぎよー」。
身も蓋もない、情緒のかけらもないわたしの言葉に、ガクッと肩を落とすKAKU。
浅草のお寺なんて言うと、さぞかし江戸情緒あふれる暮らしぶりなのでは?と、羨ましがられることも少なくありませんが、住んでいる人がみんな情緒豊かな人間かというと、けしてそうではないのです・・・。

寺とは縁もゆかりもなかった女の子がお坊さんと恋をして、お寺に嫁ぐ。このケース、実は最近けっこう多いんです。このコーナーでは実際にお寺に嫁いだ寺嫁(てらよめ)の視点から、恋愛・結婚・出産・子育てなど、お寺での生活について現在進行形で体験レポートしていきます。
みちこ
ふつうのOLから思いがけず浅草のお寺に嫁ぐ。子どもと旦那(お坊さん)の世話に追われながらお寺を切り盛りする忙しい日々。