2007年5月18日

サイトリニューアル後、初めての更新です。今回はちょっと真面目なお話を。

ある会食の場で、クラシックカーの愛好者だという二人の男性とお隣になりました。優雅な趣味だなぁとうらやましく思いましたが、彼らには彼らなりの悩みもあるのだそう。それは、購入費とか維持費だとかよりも、クラシックカーに対する周りの視線。クラシックカーを愛好するというだけで贅沢者だと思われたり、ハイブリッド車などが席巻し始めている現代で、二酸化炭素を撒き散らしながら走るクラシックカーに対する批判などなど。

たしかに、古いものを現代で活躍させるには、時代に合わないものを合わせていく苦労も大きいし、どうしても時代にそぐわないままでいるしかないこともあるでしょう。

でも、と彼らは言います。どんどん移り変わっていく環境の中で、時代を越え国を越え、多くの人々の苦労と愛情に支えれながら、今、こうして自分のもとにある一台の車。そこに、計り知れないロマンを感じるのだと。そして、その息吹を絶やさないために、自分もまた様々な工夫を凝らしながら、次のオーナーにもらわれていくまで大切に大切に育んでいきたいのだと。

彼らは、クラシックカーのレースを、とても大事なイベントだと考えているそうです。それは、手塩にかけた愛車で海山を街を走ることが楽しいからだけではありません。もっと多くの人にクラシックカーに接し、理解を深めてもらうには、レースのようにたくさんの車をたくさんの人に見てもらう機会が貴重なのだと。そうやってクラシックカーの良さを知る人々が増えていけば、それを取り巻く環境も大いに改善されると期待しているのです。

これは、お寺や仏教ついても同じように言える気がします。はるか昔から、数え切れないほど多くの人々の情熱と苦労によって、現代まで生き続けてきた仏教、そして多くの寺院。その在り様に、厳しい声もあります。けれど、今このときにどんな姿勢で仏教に向き合うか。それによって、仏教や寺院の未来を、いかようにも変えていけるのではないでしょうか。そして、その未来を確かで明るいものするために、より多くの人々の興味、理解、支援を得ること、仏教に親しんでもらう場をつくることが大事だと思います。どんなやり方をしても、きっと賛否両論あるでしょうが、逃げず臆せず、本気で取り組んでいけば、いずれ変化が見えてくるでしょう。

そこのところに真剣に向き合っている彼岸寺の面々。お坊さんでないわたしが、彼らの側でどんなことができるか、自分自身にも問いかけているこの頃です。

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コメント (5)

けいさん:

私はこの秋、娘を浄土宗のお寺さんに嫁がせる父親です。結納、結婚式、それ以降のお付き合い。全くお寺さんのしきたりなど知らないのですが、気をつけることや、大変なことはありますか。

みちこ:

>けいさんさま

はじめまして!お嬢様のご婚約、おめでとうございます。今は準備に追われてお忙しい時期だと思いますが、家族水入らずで過ごせる時間を大切になさってくださいね。
さて、嫁ぎ先がお寺だということでいろいろご心配のようですが、これについては、答えはコレ!と決まっているものはないように思います。お寺と言っても、宗派や地域、規模などによって状況は大きく異なりますし、何よりも、その寺の家族の個性がいちばん大きなポイントですので。
ただ、強いて何か挙げるとすれば、誰に対しても、挨拶は笑顔で丁寧に、ということでしょうか。これは、うちの住職がよく言っていることです。
最初は寺のことなど何も知らなくて当然ですよね。頭でっかちになって、教養のある立派な奥様を装うよりも、感じがよくて親しみやすいお嫁さんだと思ってもらえるほうが大事なんじゃないかなと思います。
結婚に関する進め方などで不安に思うことがあったら、嫁ぎ先のお寺に相談なさるのがいちばん良いと思います。しきたりなどは地域によっても様々ですが、寺の人間は、どうしても冠婚葬祭のプロという自負がありますから(笑)。
これからも彼岸寺をよろしくお願いいたします。

バビ子:

リニューアルされたんですねー。また改めてよろしくお願いします。
先日、ちらっと雑談で夫と「お寺」について話をしました。お寺の姿勢とか、役割とか。。
まとまりませんでしたが、もっと人々に知ってもらって、触れてもらいたい、というニュアンスに。
彼はまだ住職になるのは先ですが、どういうお寺にしていくのか、少し楽しみです。


高梨 みち子:

初めまして。静岡に住む64歳の主婦です。地元紙「静岡新聞」にもうだいぶ前、みちこさんのエッセイが掲載された事が有りました。私自身実家が真宗の寺で育ちましたが、結婚は「寺を継ぐ人でなければ誰でも良い」と親に反発し続け、サラリーマンに嫁ぎました。なのでみち子さんの「彼岸寺」の記事にとても興味を持ち、以来、このマガジンを読ませていただいてます。娘も30歳になりましたが未だご縁がなく、口には出さねど
親として気を揉んでおります。親戚にも寺が多いのですが、去年従妹の長男が「普通」のサラリーマンの娘さんを寺に迎え、赤ちゃんも生まれて頑張る姿を見て「お寺に嫁ぐのも良いかも」と言う言葉を口にしています。しかし実家では、後継者の甥は結婚に色々親たちが口を出し40歳近いのに未だに結婚できないでおります。やはり「お寺へ嫁ぐ」と言う事には考えることが沢山あります。でも今は私の青春時代とは大違いです。
本当に今はお寺も風とうしがよくなり良いですね。「彼岸寺」へ足しげくお参りし楽しく勉強させていただきますので宜しく
お願いします。伊東のイベントにはいけなくて本当に残念でした。次回を楽しみにしております。

みちこ:

>高梨さま
はじめまして。コメントありがとうございます。
お寺の風通しをよくしようという僧侶、それを応援してくれる仏教ファンの集まりが、何を隠そう、この彼岸寺なんです。わたし自身は昔のお寺がどんな感じだったのかはよくわかりませんが、寺や仏教の未来に挑戦するヒガンの面々のそばで、毎日楽しく過ごしています。
最近、知り合いのお坊さんが結婚したり、彼女ができたりと、嬉しいニュースが続いています。高梨さまのお近くでも、良いご縁があるといいですね。
これからも彼岸寺をよろしくお願いいたします。

>バビ子さま
こんにちは。お返事が遅くなってしまってごめんなさい!
ひと言で「これからのお寺は~」と語ることは難しく、やはりその寺の住職や家族のカラーというのが大きな意味を持ってくるのでしょうね。うちも、ときに冗談交じりに、ときに真剣にいろんなことを話し合います。夫婦足並みを揃えて、未来に向けて頑張っていきたいですね。
こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします。

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寺とは縁もゆかりもなかった女の子がお坊さんと恋をして、お寺に嫁ぐ。このケース、実は最近けっこう多いんです。このコーナーでは実際にお寺に嫁いだ寺嫁(てらよめ)の視点から、恋愛・結婚・出産・子育てなど、お寺での生活について現在進行形で体験レポートしていきます。
みちこ
ふつうのOLから思いがけず浅草のお寺に嫁ぐ。子どもと旦那(お坊さん)の世話に追われながらお寺を切り盛りする忙しい日々。