2007年1月 7日

そろそろお正月の話題を出すのにも出遅れた雰囲気が漂ってまいりましたが、皆さま、新たな年の幕開けをいかがお過ごしでしたか?
わたしは毎年のことながら、お正月の楽しみといえば箱根駅伝!母校の健闘に興奮し、ときにヤキモキしながらテレビの前で声援を送っていました。本当は選手の走る沿道に駆けつけて母校の旗を振りたいところですが、そこは正月のお寺、家を空けるわけにもいかないので恒例のテレビ観戦?となったわけです。

さて、お寺のお正月ってどんな感じなの?という素朴な疑問をよくいただきます。例えば近所にある浅草寺のような大きな観光寺院などでしたら、年末年始といえばそれはもう目まぐるしい忙しさだと思うのですが、うちの寺のように家族だけでやっている小じんまりとした寺は、おそらく皆さまが想像されているようなものとはだいぶ違うと思うのです。そこで、今日はうちの寺での新年の迎え方をご紹介します。

年末になると、やはりお墓参りの方も増えてきます。実際には、クリスマス後から年が明けて成人の日あたりまでの休日に集中しますね。暮れと年始の両方にきちんとお参りされる方もいらっしゃいます。ですので、お墓にお供えする樒を、お彼岸のときのように大量に用意しておきます。この時期はお彼岸・お盆と違って気温が低いので、早めに作ってしまっても長持ちするので助かります。
そして暮れの28日におとそを仕込みます。屠蘇散(とそさん)に足す味醂やお酒の味によって出来あがりのお味もかなり違ってくるので、義母がとっておきのお酒を仕込んでくれました。仕込んだおとそは、家族分の酒器やお箸と一緒にご本尊にお供えします。
翌29日には、近所の和菓子屋さんで搗きたての輪餅をもらってきます。輪餅と言ってもピンときませんよね。お餅を木製の丸い型でくりぬいたものなのですが、鏡餅とは違うのですよ。これを2枚重ねて、その上に葉付きみかんを飾ってお供えします。(って、鏡餅と同じ!?)そして、まわりにまぶしてある粉(片栗粉かな?)を、きれいにきれいに落とすのですが、このときにどれだけしっかりと粉を除けるかによって、正月四日にお飾りを下ろすまでいかにカビずに保存できるかがかかっているので、それこそ重箱の隅をつつくように、爪楊枝などを駆使して血眼になって作業します。ちなみにこの作業、家族の誰もが嫌うのですが、こういうチマチマした作業がわたしは大好きなんです。排水溝を分解して磨くのも大好きです。殻付きのカニの身をほぐすのも大好きです。
今年は本堂の大掃除もこの日に済ませました。高いところから叩きをかけ、漆のものは乾拭きで、そうでないものは水拭きで清め、掃除機をかけてから雑巾がけ。日頃は、少し手狭なうちの本堂を不便に感じることも多いのですが、こんなときにはひどく丁度いい広さに感じられるものです。
あとは、お正月用の千両を支坊の境内からとってきて飾ったり、おせち料理を準備したりして年越しに供えます。実は、うちの年越し蕎麦にはかなり変わった習慣があるんです。それは、終始無言で食べきるということ。18:30に近所のお蕎麦屋さんから出前してもらったお蕎麦(内容は各人お好みで。家族に人気なのは天麩羅蕎麦)を、「いただきます」から「ごちそうさま」までの間、ひと言もしゃべらずに過ごすんです。途中で、「七味とって」とか「テレビつけて」とか「くしゃみ出そう」とか言ってはいけません。なので、電話番のためにいつも一人だけはみんなよりに先に食べておかないといけないんです。結婚して初めて迎えた年越しのときには、全員でコタツに入って黙々と食べる様子がおかしくておかしくて、笑いをこらえるのに必死でした。それで力が入ってむせてしまっても、「あら、失礼」などと言ってはいけないのです。

とまぁ、こんな感じで新年を待ちます。ちなみに夕食後は「スーパーマン・リターンズ」のDVDを観て過ごしました。KAKUとわたしと赤ちゃんの部屋にはテレビがないので、娯楽はもっぱら映画のレンタルなんです。NHKの紅白はだいぶ話題になったので、見逃したのがちょっと残念ですが。

さて、次回は「我が家のお正月(年始編)」をご紹介します。お楽しみに~!

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コメント (4)

バビ子:

あけましておめでとうございます。
今年もみちこさんのブログを楽しみにしております。

おそばの場面は私も笑ってしまいそうです。
年始編、わくわくして待ってますよー。

yuko:

あけましておめでとう!年末の大掃除が家だけでは無いんだものね。お疲れ様!あとあと、鏡餅ね、うちかびちゃったんだけど、あれってまわりについている餅粉がかびるの??綺麗におとしたらかびないのかしら?

ほり:

正月3が日が終われば、餅を下げるのですね。鏡開きまで、飾っておくと、餅の内部まで、赤、黒、緑など、かびだらけですよね。でも、これって、2とおり、誤魔化す方法が、あるんですよ。ひとつは、かびだらけの餅を、わざとカビを取らずに、焼くんです。そうすると、カビの部分が燃えて、表面が、おこげで、まっくろの焼き餅になるんです。それを、熱湯の中に落として、油豆腐をすくう網のオタマで、なべの表面に浮いたおこげとかびをすくわないように、餅だけすくって、きなこと砂糖を混ぜたバットの上に、落とす。これで、安倍川餅というか、きなこ餅の出来上がりです。これ真っ白な餅になっちゃうので、びっくりです。

2つめは、水餅にするんです。これ、カビを取るのでなくて、芯までやわらかくしたいからです。この水餅を、取り出して、細かく砕いて、水餅半分と新しい餅米半分で、御餅のつきなおしをします。倍に増えちゃいますけど。カビも混ざるのですが、突いちゃうと、解からなくなっちゃいます。

僕は、面倒なときは、前者ですね。オープントースターで、こげる手前まで焼いて、安倍川。後者は、本寺が、幼稚園をやっているので、位牌堂やら、本尊様のお鏡が、のし餅に、つきなおされて、ぜんざいやらお雑煮の給食に変身します。お供えされたものすべて、腹に入っちゃうという、ものすごさ。。。。ちなみに、お盆のお米やらそうめんも全部、園児が、あっという間に食べちゃいます。。。。年末は、園児相手に餅つきもするのですが、2升餅を、10臼撞くときもありました。。。
でも、その日で、食べられちゃいますね。。。

tomoko:

私も絶対の絶対の絶対、無言のご飯はムリ・・・。
仕舞いにはひとりごととか発しそうでコワイ(笑)

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みちこ
ふつうのOLから思いがけず浅草のお寺に嫁ぐ。子どもと旦那(お坊さん)の世話に追われながらお寺を切り盛りする忙しい日々。