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2006年2月 アーカイブ

2006年2月26日

先日誕生日を迎えまして、わたしも30歳になりました。今まであまり年齢のことを気にしたことのなかったわたしですが、今回はやはり少し気が重いというか、今年は母になることを思うと重みが違うというか、なんとなくこれまでの誕生日とは違った気持ちになりました。嫌だとは思いませんが、手放しで「めでたい!」という感じでもなく。
ところで、数ヵ月後には子供が生まれるので、今回の誕生日は夫婦二人で過ごす最後の誕生日でした。そんなわけで、ちょっと贅沢をして都内のホテルに一泊してきました。

続きを読む "誕生日に寄せて"
2006年2月21日

うちの寺は浅草にあります。土地柄、観光客など不特定多数の人の往来が激しく、飲み屋街が近いため、酔っ払いやホームレスの姿も非常に目立ちます。寺と、寺に隣接する墓地を安全に保つためには、常に施錠しておくことが欠かせません。しかし、お墓参りにいらっしゃる方からすれば、自分の家のお墓なのにいつも鍵がかかっていて、寺に声をかけなければお参りできないというのは、おそらくとても不便・理不尽に感じられると思います。先日も、一年ほど前にご主人を亡くされた方がお参りに見え、「いちいちお寺さんに断りを入れなくちゃお参りできないなんてひどいなんじゃない?前は墓地へも自由に出入りできたのに・・・」とおっしゃっていました。わたしも、まったくそのとおりだと思います。

でもこの墓地の施錠管理、実は地元警察からの指導なんです。

続きを読む "鍵のかかった墓地"
2006年2月19日

今日は本当に何もない一日でした。もともと予定が入っていなくても、なんだかんだで直前もしくは当日になってから何かしら用事が入ることが多いのですが、今日は正真正銘、何もない一日でした。いや、いいんですけどね。このところなんだかすごく忙しくて、KAKUは血を吐くほどだし(笑)、わたしも妊娠中なので何もせずにのんびりできる日はありがたいです。でも、たいていの日曜日は法事が入っているか、そうでなくてもお墓参りにいらっしゃる方が多いので、寺から出かけることは滅多にありません。それで、家で何かしら仕事をしたり、ビデオを見たりして過ごすのですが、今日は特にやっておく仕事もなく、借りていたビデオもなく、昼間はオリンピックもやっていないし、今日に限ってお墓参りに来る方もない・・・することがない。でも、寺から出るのはちょっと不安。
お寺は休みがないから大変とはよく言いますが、常にものすごく忙しいわけではないのです。むしろ、こんなふうに何もすることがない一日を、家の中でどう過ごしたら有意義かを考えるのが大変なのかも。
お寺って、朝起きて「今日は休みだー!」ということはないんです。何か入るかも、と思いながら一日を過ごし、夜になってから初めて「あー、今日は休みだったんだー」って気がつくものなんです。
結局、今日は本当に何もしないで過ごしました。ご飯食べて、パソコンいじって、おやつ食べて昼寝して、またご飯食べて。こんな日があってもいい・・・かな?

と、ここまで書いたことろで、KAKUは急用で呼ばれ出かけていきました。おしまい。

2006年2月17日

わたしは、いつでもどこでも、思い立ったときに思い立った場所で歯磨きをします。結婚して最初に驚かれた生活習慣の違いが、これでしたね。歯磨きしながらテレビも見るし、ストーブにあたったりもします。特に夜はお風呂場で磨くので、後からお風呂に入った彼が、お風呂場に歯磨きセットが置いてあるのを見てびっくりしていました。彼にとっては、歯磨きは洗面台でするものと決まっているようです。同じように、わたしはドライヤーで髪の毛を乾かすのは、夏は冷房の下、冬はガスストーブの前です。床に座って乾かすと楽だし、お風呂と隣接している洗面所は湿気がこもっていて、乾くのが遅い気がするんです。いちおう、リビングでドライヤーを使ったりしたら嫌がるかしらと思って、結婚したばかりの頃に、「うるさい?気になる?」と聞いたことがあったのですが、「別にいいよ」との答えでしたので、わたしも気にせずきままに過ごしてきました。
ところが、この間パソコンでどこかのサイトを見ていた彼が、「そうそう!」と何やら大きくうなずいています。何かしらと思って横から覗いてみると、こんな記事(2/17をご参照下さい)。
あら、やっぱり気にしてたのかしら。
改めて話をしてみると、「やっぱり、歯磨きしたりドライヤーを使ったりするのは洗面所と決まってるんじゃないかな。それってマナーだと思うんだよね」とのお言葉。
うーん、そうなのかな。ワンルームマンションで10年一人暮らししていたわたしは、ちょっと感覚が狂っているのかしら。でも、実家の家族もかなり気ままに移動歯磨きしていたよなぁ・・・。
わたしは、彼がどこで歯磨きしようとまったく気にしません。もちろん、いつも必ず洗面台でしていることも知っていますが、そうしたい人はそうすればいいし、お風呂場でしたい人はお風呂場ですればいい、くらいにしか思っていません。でも、どんなことでもそうですが、これはこうあるべき、という概念を持ってそれを守って暮らしている人は、それに従わない人に対して批判的なんですよね。怠け者は頑張っている人を見てもなんとも思いませんが、頑張っている人は怠け者に対して、まず間違いなく攻撃的です。
「もっと自由に、心の垣根や既成概念を取り払って、気の向くままに暮らしたほうが楽しいし、楽よ。言ってみれば心のバリアフリーね!」と彼に言ったら、思いっきり白い目で見られました。トホホ。

2006年2月16日

先日、某大手ベビー用品メーカーの商品企画をしている人と会食をする機会がありました。その方ご自身はまだ独身ですが、新製品ができるとモニターになってくれる赤ちゃんを集めて反応を見るので、乳幼児に接することがとても多いそうです。その方がこんな苦労を口にしていました。「いやー、いつも一生懸命感じ良くしようと思ってサービスするんですけど、赤ちゃんはウンともスンとも言ってくれませんからね、寂しいものですよ」。なるほど。たしかに赤ちゃんからは、意見も感想ももらえませんよね。
それを聞いて、わたしはある日の住職の言葉を思い出しました。
昨年、日頃から寺にとてもよくしてくれ、住職とも親交の深かったあるお檀家さんが亡くなりました。人の死に触れることの多い職業とはいえ、やはり親しい人との別れは寂しいものですから、住職も特段の思い入れをもって葬儀に駆けつけたそうです。ところが会場についてみると、どうにも知った顔が見当たらない。親しかった本人は亡くなっているのですから当然ですが、寺に足繁く通ってくれていたのは故人だけで、その家族とはほとんど面識がないことに気づいたのです。先方も、住職が袈裟を着ているので菩提寺だと分りはするものの、知った仲ではないので挨拶もそこそこに、葬儀自体は非常にさっぱりと終わりました。その帰り道、住職はなんとも言えない寂しい気持ちでいっぱいだったそうです。
寺と檀家のつきあというのは、それこそ何代にもわたって長く続くものです。でも、核家族化が進んで、日頃のお墓参りはもとより、数年に一度の法事にも一族みんなが集まれる家というのは数少なくなってきました。亡くなった家族の弔いに寺に足を運ぶのは老人だけで、残された家族はお墓の維持費(管理費)の支払いを現金書留で送ってくるだけという家も、珍しくはありません。お彼岸などでたまに顔を合わせたら、わたしたちとしてはできるだけ親しくなりたいと思って何か話しかけたりしますが、かえって鬱陶しく思われているのかな。こちらが良かれと思ってしていることと、先方が求めているものには、ズレがあるのかもしれない。というか、何も求められてさえいなかったりして。
家族のあり方の変化は、寺と檀家の関係にも著しく変化をもたらしているようです。

2006年2月14日

いやはや。バレンタインデーですね。うちはお寺なので、だからと言って何も胸踊るようなことはないのですが、これまでの人生、初恋から結婚まで、多少なりともバレンタインの思い出はあります。好きな人に渡したくてドキドキしたこと、渡したいと思える相手さえいなくて白けムードだったこと、友達同士で手作りチョコを交換しようと張り切っていたこと、等々。

で、KAKUとわたしにも、バレンタインの思い出があるんです。

続きを読む "バレンタインの思い出"
2006年2月 9日

わたしは結婚前、損害保険の会社に勤めていました。なので、今でも各社の商品やコマーシャルには、少なからず興味を持っています。
去年の暮れのこと。わたしの勤めていた会社と、別の外資系企業の二社が寺に営業にやってきました。二社とも商品の内容に多少の違いはありますが、言っているのは大体こんなことです。

「ご主人に何かあったとき、企業であれば年金や退職金が出ますが、お寺にはそういうものがありませんから、万が一の備えとして生命保険をご用意ください。死亡保険金はもちろん、葬祭費用なども補償されます」

しかし、隣で話を聞いている彼は、いまいちピンとこない様子です。

続きを読む "お坊さんの保険"
2006年2月 7日

こんにちは。お久しぶりの「寺継ぎ坊主」です。
今日は、夫の目から見たミチコの紹介をします。

お寺の中で一番特別なものは、やはりご本尊です。
毎朝一番に手を合わせ、自分たちがご飯を食べる前にお仏飯をあげ、頂き物は真っ先にお供えをする。僕にとってはそんな「特別な」ご本尊です。でも、ミチコの中ではちょっと違った「特別さ」のようです。ミチコは特に意識的にしようとしなければ、あまりご本尊に手を合わせませんが、しょっちゅうご本尊の顔を見に行きます。そして、ご本尊をまじまじと見て

「今日、仏様右に傾いてるね。」とか
「あ。今日は左に傾いてる。」とか言うのです。

もう、それを聞いたときはびっくりしました。地震があったわけでもないし、傾くはずはない!と一蹴しました。そんなやりとりを何日か続けた、ある朝のことでした。いつものように朝、ミチコと本堂に行くと・・・

「あれ?仏様、太った?」

・・・勘弁してください。

2006年2月 4日

数日前から、夫が胃の不調を訴えていました。腸はものすごく繊細ですが、胃はすこぶる丈夫で何でもよく食べる夫なので、ちょっと心配です。翌日も「まだなんとなく胃が痛い・・・」と言いながらも、お昼に近所でラーメンを食べた帰り道。コンビニのトイレに駆け込んで、戻ってくるなり「今から病院行ってくる!」と、ただ事ではない様子。聞けば、吐いたものの中に血が混じっていたとか。血を吐いたとなればこれは一大事です!すぐさま最寄りの病院に駆け込みました。
吐血。胃潰瘍?まさか胃がん?思えば心当たりはあるのです。昨年からずっとイベント続きで来客も多く、加えて妊娠中のわたしを気遣って炊事にお掃除にと大活躍だった彼。疲労が重なったのでしょう。
病院に着き、救急で診てもらいました。問診のあと、レントゲン、採血と検査が続きます。そして次は胃洗浄。鼻から胃まで細い管を通し、そこへ水を流し込みます。胃がいっぱいまで膨らんだところで管を下ろして内容物を排出させます。と、文章で書くとなんてことはないのですが、これがとっても苦しいらしいのです。
以下、KAKU談です

続きを読む "KAKU、吐血。"
寺とは縁もゆかりもなかった女の子がお坊さんと恋をして、お寺に嫁ぐ。このケース、実は最近けっこう多いんです。このコーナーでは実際にお寺に嫁いだ寺嫁(てらよめ)の視点から、恋愛・結婚・出産・子育てなど、お寺での生活について現在進行形で体験レポートしていきます。
みちこ
ふつうのOLから思いがけず浅草のお寺に嫁ぐ。子どもと旦那(お坊さん)の世話に追われながらお寺を切り盛りする忙しい日々。