2008年2月21日

A. 参拝するのは個人の自由です、が

靖国参拝に関して、ですが、これはお坊さんによってもいろいろ考え方が違いますので、私の私見として、思うところを述べさせていただきます。

さてこの靖国神社。神社というくらいですから、神道系の宗教施設です。しかし、戦争に行かれて亡くなったご遺族からすれば、大事な家族が祀られている場所となりますので、参拝したいと思われるのは、ごく自然な気持ちですし、仏教徒だからといって、参拝してはいけないということはないでしょう。亡くなった方の事を思うのに、宗教や宗派の違いなんて、本当は関係ありませんからね。

ただ、靖国神社には、諸々問題点もありまして、戦没者を祀る施設としては、不完全な物である、という事実もあるようです。

例えば、靖国神社で祀られている方は、「国事に殉じたもの」となっているそうです。つまり、お国の為に戦い亡くなった人を祀るという事で、戦地に赴いて亡くなった方々は祀られても、空襲や原爆によって亡くなった、多くの民間の人々は、その条件に満たされず、靖国には祀られていません。また、靖国神社は、明治政府発足にあたり、その新政府の為に戦い亡くなった方を祀る施設としてスタートしたそうですが、明治政府に抵抗した旧幕府軍や西南戦争での西郷隆盛を初めとする人たちも除外されているなど、戦没者を祀り、平和を願う為の施設としては不完全で、国家の意図に偏っているという問題があります。

また、戦争で亡くなった方は、自動的にとでも申しますか、本人や遺族との意思とは関係なく靖国に祀られる為、熱心な仏教徒の方が、そんなことはして欲しくない、と言っても、亡くなった方の霊は靖国にある、と断固として拒否された、という話も耳にしたことがあり、信教の自由の面からも、一つの宗教に偏っているという問題もあるといわれます。

また近年は、首相による靖国参拝が問題となっていますが、これは、戦没者に対して参拝すると言うよりも、選挙や外交の為の、政治的な意味合いが強く感じられるのも、問題かなと思います。

ただもちろん、靖国神社を参拝することは悪い事ではありませんし、個々人それぞれの想いで、参拝すればよいと思います。

しかし、もし本当に、戦争で亡くなられた方のことを思い、真の平和を願うのであれば、一つの宗教や団体に偏ったりせず、国家や政治の意図から離れるべきですし、日本人だけでなく、アメリカ人、中国や朝鮮の人々も含め、戦争で亡くなった人全ての方々を祀る、宗教も国も民族も越えた施設を作り、参拝者それぞれが、それぞれのやり方で、参拝し、平和を願えるようにできれば、より良いのではないかなと思います。

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