2006年1月 1日

shoyo01.gif 今回は、私だけが精進のお雑煮です。 といっても、精進料理のお雑煮が全てこの作り方な訳ではありません。 自分の頭で食材の組み合わせを考えるのも、料理を作る楽しみのひとつですから、色々試してみてください。

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【 レシピ 】 < 2人分 >
・丸餅…2個
・大根…1/5本
・人参…1/2本
・小松菜…2株
・舞茸…1/2パック
・薄口醤油…大さじ2
・だし汁(乾燥昆布1枚、干し椎茸2個) …500ml
・サラダ油…適量
・塩…少々
・柚子…少々

【 作り方 】  出来上がりTIME 30分
umeninjin.jpg (1) 鍋に乾燥昆布と干し椎茸のダシに、日光にさらした舞茸、薄口醤油、塩を入れひと煮立ちさせる。
 (2) 大根、人参を5mmの厚さで輪切りにし、大小の型抜きを使用してそれぞれ花形に切り抜く。
 (3) 塩茹でした小松菜とダシに使用した椎茸を、4cmほどの長さに揃えて切る。
 (4) (1) に (2) を入れ、柔らかくなるまで弱火で15分ほど煮る。
 (5) 煮ている間に、フライパンで餅の両面をサラダ油で炒める。
 (6) 器に (5) → (4) → (3) の順に具を入れ、煮汁を回しかける。
    最後に柚子を少量おろして出来上がり。


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作り方のポイント
・煮ているとアクが出てくるので、必ず丁寧に取る。
・餅を油で炒める時は、片面がキツネ色になったら裏返し、蓋をして蒸し焼き、中まで火を通す。




ひとコト
shoyo01.gif ・柚子の量は少なめにして、他の食材の風味が飛ばないようにしましょう。
 ・切り抜いた後の人参や大根、剥いた野菜の皮などは使い道があるので、冷蔵庫で保存して後で使用しましょう。
  ・ダシは実際に乾物の昆布や椎茸から取ってください。 ついつい便利だから使ってしまう市販の粉末だしとは味も風味も喉ごしも、全く比べ物になりません。 必ず天然のダシを取りましょう!!






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 すごくコクのあるダシになっていて、 美味し~い。 さっぱりしてるし。


kaku01.gif そうそう、油で炒めた餅って、もっと脂っこいかと思ったけど、香ばしくて美味しい。
 ダシがさっぱりしているから、油も全然気にならなかったなぁ。


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 それに、椎茸や舞茸なんかの色んな味がして面白い。


shoyo01.gif 油分はコクを生むし、舞茸からは良いダシが出るんですよ。 ただ単に薄い味になりがちの精進料理だけど、ちゃんとダシを取れば、美味しいものはいくらでも作れます。


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 大根と人参を花型でくりぬいたのは、目でも楽しめてすごく良いですね。


shoyo01.gif そう。 食べる人の事を考えて一手間かけることも重要なことですよ。 そして、食べる側も作ってくれた方への感謝を忘れないようにしたいですね。 それに、普段は捨てるような剥いた野菜の皮は炒め物に使えるし、くり抜いて残った部分もみじん切りにしておけば何にでも利用できます。 実は野菜って捨てる部分が極めて少ない。 捨てずに何かに使えないかと常に考える心掛けが、精進料理のはじめの一歩なんですよ。




禅僧の知恵袋

【 精進だし 】

 【 昆布だしの取り方 】
konbudashi.jpg  乾燥昆布は水1ℓ に対して15センチ程度1枚。 これを、冷蔵庫の中で2日間置いて作るやり方が最も簡単且つ確実。 もしも急ぎで必要なときは、湯60度をキープしたまま30分かけて煮出し、昆布を取り出してすぐに強火にし、出てきた灰汁をとって完成という方法もある。 余った場合は、製氷皿に入れて冷凍庫で凍らせておくと、必要なときに小分けに使うことができて便利。
 
 【 昆布の種類 】
 昆布には代表的なものが4つある。 主に大阪で使われる真昆布、主に九州で使われる羅臼昆布、主に京都で使われる利尻昆布、もっぱら煮物用でだし昆布には向いていない日高昆布。 真昆布と羅臼はだしが濃厚で、味の強い物でも合わせることが出来る。 その一方で野菜の味を薄味で引き出すには、利尻昆布が向いている。 海からあげて2年ほど寝かした昆布は、熟成され表面が白くなってくるが、これはマンニットという甘味成分で、カビや汚れではないので、使用前に拭いたり水で洗ったりしてはいけない。 しかし、熟成されていない若い昆布は、表面に渋みや苦みがあるので、水をよく絞ったタオルで表面を拭いたあと使用するとよい。


 【 椎茸だしの取り方 】
shiitake.jpg  干し椎茸は1ℓ に対して3個程度。 汚れや独特の臭さをとるために水に10~20分浸し、その水を捨てた後、綺麗な水に入れ替え、冷蔵庫内で24時間かけてじっくりだしを取る。 時間が来たらひと煮立ちさせ、アクを取って完成。 ここでは高価で肉厚な冬菇(どんこ)ではなく、手に入りやすい香信(こうしん)のダシの取り方を紹介した。 また、ダシを取る前に20分前後日光にさらすと、ビタミンDが激増する。



 精進料理でダシを使う時は、用途によって乾燥昆布、干し椎茸などを使い分けますが、簡単な目安としましては、お吸い物なのど汁物は昆布だしが中心、煮物は昆布だしに椎茸だしをプラス、といった感じでしょうか。 昆布と椎茸を合わせる時は、別々に取るのが丁寧ですが、面倒くさい時は水に乾燥昆布と干し椎茸を一緒に入れて、冷蔵庫で24時間浸してもOKです。 また、ダシは昆布や椎茸以外の乾物からも取れます。 後日、ダシ特集をする予定なので、もうしばらくお待ちください。

生活そのものが修行であるとする曹洞宗の大本山永平寺では、修行僧が料理を作ります。料理を作ることも、食べることも、坐禅をすることと同様に仏道修行そのものなのです。 その永平寺で本場の精進料理と出会った吉村昇洋が、分かりやすく且ついい感じに、精進料理とその背景を紹介していきます。 見やすく分かりやすいレシピ付き!
吉村昇洋
広島の曹洞宗寺院副住職。 1977年生まれ。駒沢大学大学院仏教学専攻修士課程修了後、学問の世界から飛び出して実践の場を求め、曹洞宗大本山永平寺にて2年2ヶ月間の修行生活を送り、現在に至る。