2006年12月 2日

shoyo01.gif 大きくて肉厚で傘が広がっていない生椎茸を見ると、どうしてもこの食べ方をしたくなります。 実はこの料理、私にとって大変思い出深い料理なのです。 永平寺修行時代、大庫院に配属されていた頃のある日、宮崎奕保禅師(永平寺の現住職)の食事を作る役にあたりました。 100歳を超えるご高齢にも関わらず、講演などで全国を飛び回られ、それ故に永平寺に居ることの少ない禅師様に自作の料理を食べて頂くチャンスは滅多に回って来ません。 そこで、素材自体の味を損なわず、ご高齢であることを考慮して柔らかいものを、と考えて作り出したのがこの料理です。
 簡単に作ることが出来ますので、皆さんも是非味わってみてください。

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【 レシピ 】 <2人分>
・生椎茸(日本産で肉厚なもの)…2個
・大根…少々
・大葉…1枚
・塩…少々
・酒…少々

<合わせ調味料>
・薄口醤油…小さじ1
・みりん…小さじ1

【 作り方 】 出来上がりTIME 20分
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(1) 生椎茸は軽く洗った後、石づきを切り離し、みじん切りにする。
(2) フライパンにアルミホイルを引き、傘を下にした生椎茸と石づきのみじん切りを置く。 生椎茸の傘の中に塩と酒を入れ、フライパンにフタをして弱火で10分程度蒸し焼きにする。 (途中で椎茸の香りが立って来ます。 香りが立って3分程度で火を切ります。)
(3) 大根をおろし、水分を切ったところに大葉のみじん切りと焼いた石づきのみじん切りを加え、混ぜ合わせる。
(4) 椎茸の傘にたまった汁がこぼれないように皿に盛りつけ、傘の中に<合わせ調味料>を入れ、その上に(3)を盛って出来上がり。


作り方のポイント
・料理でお酒を使う場合、私は料理酒ではなく、安価な日本酒を使用しています。 その方がより美味しく仕上がります。
・椎茸を網焼きする方法もあります。 火加減が難しく、焦がしやすいので、あまりお勧めしませんが、うまくいくと香ばしさがプラスされます。
・大根おろしに合わせ調味料をかけると彩りが悪くなるので、手順の(4)に従ってください。


ひとこと
shoyo01.gif 捨ててしまう人も多い椎茸の石づきですが、今回は一緒に焼くことで大根おろしに食感と風味を加えることが出来ました。 食材を使い切り、無駄に捨てないという精神で作るのが、精進料理の心です。




kae06.gif 
 私、椎茸が苦手だったのだけど、美味しく食べられてビックリしました。


shoyo13.gif 実は、私も子どもの頃は椎茸嫌いでした。 あの独特の臭いといい、食感といい、身体が受け付けなかったんですが、永平寺で煮物の椎茸を食べた時に初めて、 『 あれ、臭くない!? 美味しいぞ!? 』と感じたんです。 大人の口になったのもあると思いますが、調理の仕方によっては美味しく感じるものだなぁって。

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 ・・・・・・あのう、話の途中すみません。 ・・・ど、どちら様ですか!?


shoyo13.gif
 KAKUさん、Kaeさん、お久しぶりです。 5ヶ月ぶりですね、吉村です。


kae01.gif 
 お久しぶりです。 吉村さん、山籠もりでもしていたんですか。 髭がすごいですね。


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 ははは、そう言う訳ではないのですが、自然に任せていたら、伸びてきました。


kaku06.gif お久しぶりです。 なんか印象変わりますね。
 ところで、自分で振っといて何ですが、話を戻してもいいでしょうか?その苦手な椎茸ですが、子どもの頃はどうやって食べていたんですか?


shoyo13.gif おぉ、話の切り替えが急ですなぁ。 まぁ、いいでしょう。
 そうそう、うちの母がいつもバターソテーにするんですよ。 おそらくバターの量が多かったのでしょうね、くどい味になっていて、好きではなかったです。 レモンでも搾れば爽やかな風味になったと思いますが…。


kae01.gif なるほど、それで大根おろしを使うのですか。 確かにくどさは一切なくなるし、椎茸のぷにゅっとした食感との違いも楽しめますもんね。


kaku01.gif 椎茸の味をフルに味わうことのできる料理だから、美味しそうな椎茸が手に入ったら是非やりたいなぁ。 こういったシンプルな料理を食べると、何だか ほっ とするんですよ。


kae01.gif 彩りもキレイだから前菜にもオススメだし、定番レシピとして色々アレンジしてみたいですね。 フランス料理のアミューズみたいな感じで。


kaku14.gif 僕なら大根おろしの代わりに、おろしたカブとその菜っ葉なんかを使ってみたいなぁ。 って、あれ? 吉村さん!!

shoyo01.gif そうですね。 色んなバリエーションを考えるのも楽しいかも知れませんね。

生活そのものが修行であるとする曹洞宗の大本山永平寺では、修行僧が料理を作ります。料理を作ることも、食べることも、坐禅をすることと同様に仏道修行そのものなのです。 その永平寺で本場の精進料理と出会った吉村昇洋が、分かりやすく且ついい感じに、精進料理とその背景を紹介していきます。 見やすく分かりやすいレシピ付き!
吉村昇洋
広島の曹洞宗寺院副住職。 1977年生まれ。駒沢大学大学院仏教学専攻修士課程修了後、学問の世界から飛び出して実践の場を求め、曹洞宗大本山永平寺にて2年2ヶ月間の修行生活を送り、現在に至る。