2008年8月15日

shoyo01.gif  今日はお盆の最終日ですね。 お盆というと、お坊さんにとって一年で最も忙しい時期なので、私も少々疲れております。

 さて、お盆の間にお坊さんがあげるお経を <棚経(たなぎょう)> といいますが、その棚経をあげに、あるお檀家さんのお宅に行きましたら、自分の家で穫れたので持って行ってください、と言われて「ニガウリ」を頂きました。

 ちょっと前まで、沖縄県以外のスーパーではほとんど見ることのなかったニガウリですが、最近では夏になるとよく見かけますし、本州でも栽培している人も多くいらっしゃいます。 これだけ馴染みが深くなってきているわけですから、精進料理でも使ってみようということで、今回ご紹介するのは「ニガウリとトマトの炒め物」です。

 夏バテにも良いとのことですので、これを食べて夏を乗り切りましょう!!

nigauri-itame.jpg


【 レシピ 】 <2人分>
・ニガウリ・・・中1本
・トマト・・・中1個
・絹ごし豆腐・・・1/2丁

<調味料>
・ごま油・・・大さじ1
・塩・・・少々
・胡椒・・・少々
・薄口醤油・・・小さじ1
・水溶き片栗粉・・・大さじ2 (水:片栗粉=大さじ1:大さじ1)

「精進だし」 中華風味
昆布だし・・・2カップ
・生ワカメ・・・50g (乾燥わかめでも可)
・塩・・・小さじ1/2
・酒・・・大さじ1



【 作り方 】 出来上がりTIME 10分 (下準備の時間は含まない)
 <下準備>
nigauri.jpg・ ニガウリは縦半分に切り、中のワタと種を取り外す。 3㎜幅でスライスし、軽く塩で揉んだあと、熱湯で3分ほどゆで、水気を拭き取っておく。
※ 取り出したワタは別の料理に使えるので、丁寧に種を取り外しておく。
<「精進だし」 中華風味> を作っておく。
・ 片栗粉を20分ほど水に浸し、水溶き片栗粉を作っておく。
・ トマトは、皮を付けたまま、1㎝角のサイコロ状に切っておく。

(1) 強火のフライパンにごま油を引き、水気を取ったニガウリを入れ、上から塩・胡椒をふって炒める。

(2) ニガウリがしんなりしてきたら、トマトを加えて中火にする。

(3) 2分ほど炒めた後、<「精進だし」 中華風味>と薄口醤油を入れ、絹ごし豆腐をスプーンで一口大の大きさにすくって入れていく。

(4) 沸騰してきたら一度火を止め、水溶き片栗粉を回しかけ、軽く混ぜ合わせたら再点火し中火にする。

(5) とろみが滑らかになってきたら、火を止め、器に盛りつけて完成。


作り方のポイント
・ ニガウリの苦みをさらに取りたい場合は、もっと薄くスライスすると良いです。 また、今料理のようにタンパク質(豆腐)や、酸味(トマトなど)と合わせても、苦みを和らげることができます。
・ 絹ごし豆腐は崩れやすいので、豆腐を大きめに投入し、あまり強く混ぜ合わせないようにしましょう。


ひとこと
shoyo01.gif ニガウリもウリ科の植物なので、冬瓜のように基本的にワタも食べることができます(ワタは苦くありません)。 丁寧に種を取り外して、お吸い物の浮き実にピッタリです。
nigauri-wata.jpg







nigauri-wata-osuimono.jpg
<ニガウリのワタのお吸い物>
 今回は、ニガウリのワタ、中華風味の精進だし、生わかめを活用して、もう一品「お吸い物」を作りました。 ワタから種を取り除く作業はひと手間ですが、お吸い物の浮き実として使うと、食べる人の ”何だ、これは?” という驚き顔が見られるかも知れません。




禅僧の知恵袋

【 精進だし(中華風味) 】

 沸騰させた昆布だしの中に、良く水洗いした生ワカメ(乾燥ワカメ)を入れ、2~3分ほど火を通します。 色が鮮やかな緑色になったワカメは引き上げて何か他の料理に使用し、残ったダシ汁に塩と酒を入れ、アルコール分を飛ばしたら出来上がり。 といっても、ワカメからダシが取れるわけではなくて、あくまでも風味づけが目的です。

 多めに作ったら、ワカメや豆腐、浮き実を入れて、お吸い物として一品にしても良いでしょう。




生活そのものが修行であるとする曹洞宗の大本山永平寺では、修行僧が料理を作ります。 料理を作ることも、食べることも、坐禅や掃除と同様に仏道修行そのものなのです。 その永平寺で本場の精進料理と出会った吉村昇洋が、分かりやすく且ついい感じに、精進料理とその背景を紹介していきます。 見やすく分かりやすいレシピ付き!
吉村昇洋
広島県内の曹洞宗寺院副住職。 1977年生まれ。駒沢大学大学院仏教学専攻修士課程修了後、学問の世界から飛び出して実践の場を求め、曹洞宗大本山永平寺にて2年2ヶ月間の修行生活を送り、現在に至る。