
温泉とは何なのか
温泉とは読んで字のごとく「温かい泉」であり、
地面から温かい水が湧き出てる所、なわけですが、
今の日本の温泉法による定義では
「温泉とは、泉源で採取されるとき、摂氏25度以上か、
又は特定の成分を含有量1kg中に一定量以上含む」
ということになってます。
25度ぐらいの湯ってのは
体感温度的にはほとんど水風呂の感覚なんですが、
25度以上なら温かい湯とみなされて、温泉なんですね。
で、25度以下でも成分が濃いかったら
今の法律ではこれまた温泉とみなされます。
昔ではこれは「鉱泉」と呼ばれ、
冷たい水だけど入ったり飲んだりすると効能があるといって
重宝がられてたわけです。
と、法律的・理屈的にはこういう風に温泉が定義されるのですが、
そんな温泉というものの
「何に」「どこに」
僕自身が魅せられているのだろうかとあらためて考える時、
やはり大きなひとつのことが浮かんできます。
それは
「自然の恵み、大地のパワーをいただくありがたさ」
というところに行き着くんです。
自然の恵み、大地のパワー
皆さん、あらためて一度考えてみてください。
温かいお湯が、もしくは薬効成分のある効く水が、
湧き出てるということの、ありがたみを。
その昔、温かいお湯が湧いている、
効き目のある水が湧いているということは、
大変貴重だったに違いありません。
今じゃあ火なんてどこでも手に入るし、
湯沸かしなんてどこでもあるし、
温かい湯のありがたみってあんまりなくなってますけど、
昔は自然に温かい湯が湧いてるなんて、
ほんと貴重で贅沢極まりないことだったでしょう。
また、鉱泉のように、薬効がある水ってのは、
今みたいにそんなに薬のない時代では、
大変貴重だったわけです。
そして今の時代もなお湧き続ける温泉の、
そうした「自然の恵み」みたいなものに触れたいっていう思いが、
温泉へと足を運ばせる大きな要因になってるような気がするんです。
そんな「自然の恵み、大地のパワー」ということをさらに突き詰めた時に、
ではどんな温泉が自分を究極に納得させうるものなのだろうか、
と考えるわけです。
温泉の湧き出し方〜自然湧出
みなさん。
昨今、良い温泉の代表的な事柄として語られる「源泉掛け流し」という言葉。
「温泉は循環ではなく源泉掛け流しが最高なのだ」というのは、
温泉好きの間ではよく語られることです。
確かに新鮮な源泉が贅沢に掛け流されている温泉は、
湯的に新鮮なものだし、すばらしいわけですが、
その源泉がどのようにして湧き出しているかというところに、
僕は常々考えてしまうんですよ。
昨今できたスパ温泉なんかに行くと
「地下何千メートルから湧き出した」
などという謳い文句が書いてありますが、
それは本当に「湧き出した」と言えるものなのか。
温泉の湧きだし方には大きく分けて、三種類あります。
ひとつは自然に湧き出てる「自然湧出温泉」。
次に、地面を掘ったら自然に湧き出した、という「掘削自噴温泉」。
そして、地面を掘ってさらにポンプで汲み揚げている「掘削動力楊湯」ですね。
他にも「化学的に造成した温泉」ってのもあったりしますが、
大きく分けてこの三種類ですね。
で、皆さん、いま一度、温泉というものについて考えてみてください。
よく「温泉を掘る」などということを言いますが、
その昔、江戸時代までは、井戸を掘るといっても、
お江戸の井戸掘り名人はせいぜい何十メートルが関の山でした。
超名人でも300mだったらしいです。
人力で掘ってるのですから、300mも掘るなんて、
それはもうすごいことですけどね。
これは大都会のお江戸の話で、
田舎の温泉で「掘る」ってことはまずなかったわけで、
すべてが「自然湧出」だったと考えられますね。
ですから昔は「自然に湧き出る温かい泉」が温泉だったわけなんです。
そりゃ時々は、
「ここを掘りなさいぃ」という神様のお告げで掘ってみたら湧いて出た、
ってのもあるでしょうけど、
基本的に温泉は「自然に沸き出てる泉」以外の何物でもなかったわけです。
日頃から温泉温泉とうるさい僕は、
「何処の温泉がオススメですか?」ってことをよく聞かれます。
数多ある温泉の中で、ひとつだけ挙げろっていうのも大変なんですが、
そんな中でも確実に指針となることがあって。
それはやはり、「自然湧出」か否か、ということなんです。