「宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶の会」の第一回結集(けちじゅう)が2008年6月18日、東京芝の増上寺光摂殿(こうしょうでん)にて開催されました。
この会はチベット問題に対する僧侶達の想いを集めて具体的な行動を起こそうと、2005年にダライラマ法王を招かれたこともある川原英照師(蓮花院誕生寺住職・熊本県)を中心に作られたもので、中国政府に対しチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世との直接対話を求めています。当日は全国各地から様々な宗派の僧侶、一般の方が増上寺に集いました。開場1時間前には10名程の記者が集まり、この会の注目の高さが伺えました。
「本当の慈悲とは何か」「お釈迦様が現代にいらっしゃったらどうするか」という問いかけの言葉に始まり、会場全体で普門品偈、般若心経、讚仏偈といった様々な宗派の経典の諷誦がとりおこなわれ、チベット関係の代表者からは「5、6年前には考えられない」という感謝の挨拶がなされました。
続いて、日本を代表するサックス奏者で渡辺貞夫さんが御自身がダラムサラに滞在中に閃いたという楽曲を演奏、Maria Blumencron監督の「ヒマラヤを超える子供たち」が上映され会場は祈りの雰囲気に包まれました。
また、東京工業大学準教授で近年仏教サポーターとして活躍される顧問の上田紀之氏は、秋葉原無差別殺人事件に触れ「仏の教えは届いているのか、お坊さんだからこそ言えることがあるのではないか」と訴えました。『目覚めよ仏教! ― ダライ・ラマとの対話』(NHKブックス、2007)で対談した経験に触れると、「なぜこのような社会の中であなたはいつも前向きに明るくいられるのか」という問いかけに、ダライラマ法王が「この世は全て因果の法が働いている。今は種をまいている時期だ。私が死んでも、このまいた良い種が必ず良い実を結ぶことへの確信が私に常に希望と喜びを与えてくれる」と答えられたエピソードを紹介されました。
そして、聖火リレーの会場を辞退した長野・善光寺の若麻績敬史師らの呼びかけがあり、最後には会場に五色の糸が巡らされ全体で真言を唱和して閉会となりました。
この会は今後も趣旨に賛同し、共に行動する僧侶を募っています。興味のある方は「宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶の会」まで。
■関連情報
・「宗派を超えてチベットの平和を祈念する僧侶の会」
・蓮花院誕生寺:代表幹事である川原英照師が住職を務められるお寺。
・ダライ・ラマ法王猊下熊本ご訪問写真集:2005年にダライラマ法王が誕生寺を訪問された際のレポート。
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