彼岸寺の活動へのインタビューなどで、よく「最終的には、何を目指しているのですか?」と聞かれることがあります。お坊さんとしては「すべての人が、深く縁起の道理をわきまえて、仏教徒としての自覚を持って心穏やかに生きること」が目指すべきところと思うのですが、しかし自分自身も含めて仏教界がそれを実践できているのかといえば、決してそうではありません。おそらく彼岸寺の活動というのは理想からはじまっているものではなくて、現実からはじまっているものだと思います。
一般の家庭からぼくの友人のお寺に嫁いだみちこさんは、お坊さんとの恋愛、結婚、出産、子育てという人生の過程を経て、今、お坊さんの妻であり、一児の母であり、お寺の坊守という立場にあります。理想と現実の狭間でもがきながらも葛藤し続ける彼女ですが、約3年前にお寺へ嫁ぐ直前に書き始めたブログ記事と今の記事、読み比べてみると、ひとりの人間が成長する姿が浮かび上がってくるようです。


