2010年1月13日

 江戸研究家として知られる安藤優一郎氏の新刊『大江戸お寺繁昌記』(平凡社新書)の出版を記念して、連続講演会を開催しております。

 第三回目となる今回は「江戸のお寺」をテーマに掲げます。江戸のお寺、特に浅草寺など大きな寺院の境内は単なる信仰の場にとどまることなく、盛り場としてどのように活用されていたかについて講演していただきます。

 今回、連続講演会の最終回ということで、安藤先生による講演に加え、先生とともに浅草界隈を歩く街歩きを企画しております。また、街歩きのあとには江戸時代に江戸の寺院で食べられていた、江戸野菜を使った精進料理を召し上がっていただきます。『暗闇ごはん』の料理を担当している料理僧・青江覚峰が、江戸時代にルーツを持つ江戸・東京野菜を使って精進料理をご用意します。

 江戸のお寺が人々の暮らしの中でどのような存在だったのか、またお寺によって人々の暮らしがどのように彩られていたのか。安藤氏の講演とともに、江戸文化の息づく街・浅草を歩きながら、そして当時の人々の食生活を味わいながら、「江戸のお寺」を体感できるまたとない機会です。

イベント情報

名称『大江戸お寺繁昌記』出版記念連続講演会 第三回 「浅草街歩きワークショップ×江戸野菜精進料理」
講師安藤優一郎(歴史家)

プロフィール:1965(昭和40)年千葉県生まれ。江戸時代を専門とする。文学博士(早稲田大学)。NHK文化センターなどで生涯学習講座の講師を勤める。著書『徳川将軍家の演出力』『観光都市江戸の誕生』(新潮新書)では寺社の経営戦略を、新刊『江戸城・大奥の秘密』(文春新書)では、大奥とお寺の深いつながりを明らかにした。

青江覚峰(料理僧)
浄土真宗東本願寺派緑泉寺 副住職。1977年東京生まれ。カリフォルニア州立大学よりMBA取得。超宗派の僧侶達が集うウェブサイト「彼岸寺」を運営。料理僧として料理、食育に取り組む。お寺発のブラインドレストラン「暗闇ごはん」を主催。

日時2010年2月7日(日)15:00~(開場14:30)
会場湯島山緑泉寺(東京都台東区西浅草1-8-5)
銀座線田原町駅から徒歩2分
料金3000円

申し込み方法
お名前、連絡先、参加人数をご記入の上、
info@higan.net
までメールにてお申込みください。
締切は2月5日。

主催・問合せ虚空山彼岸寺 info@higan.net
協力湯島山緑泉寺 http://www.ryokusenji.net/
後援江戸東京野菜普及推進連絡協議会

2009年11月26日
メリシャカLIVE
300席あまりのチケットが瞬く間に売り切れたメリシャカLIVE。

予定していた枚数があっという間に完売したことを受けて、11/26に追加予約の受付が行われたもののそちらも一瞬で完売したメリシャカLIVE。「法話 meets MUSIC」という斬新かつ仏教の本流もきっちり抑えたコンセプトが大きな反響を呼んでいるようです。

メリシャカLIVEを企画された佐藤知水さんへのインタビュー後編では、法話に携わるきっかけとなった布教使としての挫折経験や、それを経て法話によって何を伝えたいと思っているか伺いました。

すでに幸運にもチケットを手にして当日の参加が決まっている方には、知水さんによる各ゲストの紹介と当日に向けてのメッセージをお話いただきました。開催まで一月を切りました。ぜひこのインタビューを読んでワクワク感を更に高めてください!

「けして見捨てない人」がいることを伝えたい

続きを読む "法話と音楽が異種格闘技する新世代フェス「メリシャカLIVE」インタビュー(後編)"
2009年11月25日
メリシャカLIVE2009
企画に携わったお二人(中央:浅野執持さん、中央右:佐藤知水さん)

11月も終わりに近づき、クリスマスの赤と緑が町に彩りを添える季節。なぜ日本人がキリスト教ののイベントでお祝いするのかと町の浮ついた空気に乗り切れずなんとなく寂しい気持ちになった経験、彼岸寺読者のみなさんもあるのでは?

今年は違います。「法話 meets MUSIC.」をコンセプトにした仏教系フェス「メリシャカLIVE 2009」が12月26日に京都西本願寺の聞法会館で開催されるからです。「メリシャカLIVE」は向井秀徳アコースティック&エレクトリック、AKIRA-sunriseといった実力派ミュージシャンを、浄土真宗本願寺派の若手僧侶たちが法話と法要で迎え撃つイベント。

今回はこの京都の寒い冬を熱く過ごせる一夜を企画された、メリシャカの佐藤知水[ちすい]さんに「メリシャカLIVE」のもととなった仏教系トークイベント「メリシャカナイツ」をはじめたきっかけから、そこにどんな想いがあったのかまで伺いました。知水さんの熱い思いに触れて、26日からスタートするチケット追加予約にぜひお申し込みください!

メリシャカナイツをはじめたきっかけ

続きを読む "法話と音楽が異種格闘技する新世代フェス「メリシャカLIVE」インタビュー(前編)"
2009年11月21日

江戸研究家として知られる安藤優一郎氏の新刊『大江戸お寺繁昌記』(平凡社新書)の出版を記念して、講演会を開催します。

今回のテーマは「講」。「講」とは寺院信者で組織された集団で、お寺のファンクラブのような集まりのこと。なかでも成田山の信者が集まった成田講には数万人がつどい、江戸町民50万の1割近くが所属していたことになります。

檀家制度が整備されお寺と民衆の関係は自由度の低い固定的な関係だけに限定されていたように見える江戸にも、信仰や人と人のつながりを基盤にした講というネットワークが張り巡らされ、お寺参りやお茶会などを楽しんでいました。

お寺と人々の関係が薄くなったと言われる現代にあって、江戸のお寺を支える強力なネットワークだった「講」江戸のお寺がいかにして人と人のつながりを強く太くしたのか。安藤優一郎氏を講師に迎え、江戸のお寺が作り出したコミュニティ「講」について学びます。

イベント情報

名称『大江戸お寺繁昌記』出版記念連続講演会 第二回 「江戸のツナガルお寺 江戸のお寺を支えた"講"ネットワーク」
講師安藤優一郎(歴史家)

プロフィール:1965(昭和40)年千葉県生まれ。江戸時代を専門とする。文学博士(早稲田大学)。NHK文化センターなどで生涯学習講座の講師を勤める。著書『徳川将軍家の演出力』『観光都市江戸の誕生』(新潮新書)では寺社の経営戦略を、新刊『江戸城・大奥の秘密』(文春新書)では、大奥とお寺の深いつながりを明らかにした。

日時2009年12月19日(土)16:00〜(開場15:30)
会場梅上山光明寺(東京都港区虎ノ門3-25-1) JR神谷町駅から徒歩1分
料金無料・申込み不要(喜捨を受け付けます)
主催・問合せ虚空山彼岸寺 info@higan.net
協力梅上山光明寺 http://www.komyoji.org/
2009年11月15日
大江戸お寺繁昌記』は平凡社新書より発売中(777円税込み)

 彼岸寺の連載『江戸のお寺 浮世草子』が『大江戸お寺繁昌記』として平凡社新書より書籍化されました。数多くの著書を出され、各地で講演会などをされている気鋭の江戸研究家安藤優一郎さんが「江戸のお寺」お参りからエンターテインメントはもちろん金融まで幅広くカバーしていた江戸のお寺の多彩な側面を描いています。

 現在は全国に7万ケ寺と言われるお寺が、なんと全国で約96万ケ寺もあったと言われる江戸時代。東京都港区にある増上寺は、江戸時代には20万坪もの広大な境内を誇り、3000人もの僧侶が生活していたという(はじめにより)。100人前後のお坊さんが生活するお寺も珍しくなかったという江戸のお寺は、いったいどのような場所だったのでしょうか。

 また巻末には彼岸寺連載時の企画・編集を担当していた松本圭介との対談も収録されております。

 ぜひ一度お手にとってお読みください。

目次

はじめにー東京タワーから見た江戸
第一章 江戸で急成長していくお寺
第二章 大奥との深い関係
第三章 お寺の"助成獲得大作戦"
第四章 エンタメ文化の発信地
第五章 講の人々が支える寺院
対談 お寺よ、もっと開かれろ 松本圭介(彼岸寺)×安藤優一郎
あとがき

2009年11月15日

  彼岸寺での連載『江戸のお寺 浮世草子』を元に『大江戸お寺繁昌記』(平凡社新書)を出版された安藤優一郎さん(歴史家・江戸研究家)に、江戸のお寺をテーマに選ばれた理由や江戸っ子にとってお寺とはどんな存在だったのか伺いました。

―連載のきっかけは何ですか?

著者の安藤優一郎さん

 彼岸寺さんの活動が、江戸のお坊さんたちの取り組みと非常に似通っている部分がありまして、そのあたりを一般の人に知ってもらいたく、連載することになりました。私はお寺参りなども、小さい頃からよくしていました。特に仏教を専門的に学んではいませんが、最近、仏教の経典やお坊さんの残した言葉の奥深さに関心を持つようになりました。つまりは、それだけ超歴史的な言葉なのだと思います。

―本の特徴について教えてください。

 現代に活かせるような江戸のお寺・お坊さんの知恵をご紹介したいという気持ちが基本にあります。お寺の運営も社会(俗世間)との関係で成り立っている以上、たとえお坊さんは社会から超越しているとしても、所属するお坊さんたちが実際にどんな活動をしていたかを見ないと、お寺の実像は見えてこないと思いましたので。ですから、お寺を存続させる上での商業・経済活動についても明らかにする必要があると考えました。本書から、江戸のお寺やお坊さんたちが、いかに世の中の経済や社会の仕組みについて学んでいたかが分かると思います。

―江戸のお寺はどんな存在でしたか

続きを読む "著者インタビュー:安藤優一郎さん『大江戸お寺繁昌記』"
2009年11月 8日

 彼岸寺で07〜08年に連載された「江戸のお寺 浮世絵草子」が『大江戸お寺繁昌記』(平凡社新書)として11月12日ごろに書籍として出版されることとなりました。そこで彼岸寺では本書出版を記念して、著者である江戸研究家の安藤優一郎氏を講師にお招きし江戸のお寺の魅力について様々な角度から学ぶ連続講演会を開催いたします。

 近年起きている江戸ブームのなかにあっても、語られることの多くない「お寺」。現代の東京とは比べものにならないほど大きな影響力を持っていた「江戸のお寺」という視点から、あらためて江戸の魅力について学ぶ講演会です。

 第一回は彼岸寺yuzukiが副住職をつとめる宝善院(神奈川県平塚市)で11月21日(土)に開催いたします。平塚は東海道の宿場町として栄えた町。街道が整備され生活に余裕が生まれた江戸時代は、庶民の旅行がはじめて一般的になった時代です。旅をするには許可が必要だった江戸の町人たちは、寺社参詣に行くと言って許可を取り旅を楽しみました。江戸時代の旅行とはどんなものだったのか。どこへ行ったのか。江戸の人気旅行コースであったお伊勢参りやお遍路を中心に、東海道を舞台にした江戸の旅について安藤先生よりお話いただきます。

 第二回以降の開催については決定次第お知らせいたします。

イベント詳細

名称『大江戸お寺繁昌記』出版記念連続講演会 第一回
「江戸の寺社参詣ブーム お伊勢参りとお遍路の旅」
講師安藤優一郎(歴史家)

プロフィール:1965(昭和40)年千葉県生まれ。江戸時代を専門とする。文学博士(早稲田大学)。NHK文化センターなどで生涯学習講座の講師を勤める。著書『徳川将軍家の演出力』『観光都市江戸の誕生』(新潮新書)では寺社の経営戦略を、新刊『江戸城・大奥の秘密』(文春新書)では、大奥とお寺の深いつながりを明らかにした。

内容江戸時代は日本ではじめて庶民の間に社寺参詣ブームが起こった時代と言われています。江戸幕府の発展による治安が向上し庶民生活にゆとりが出たことで、慶長六年に整備がはじまった東海道を中心にお伊勢参りやお遍路に向かう旅人が多く生まれました。宝善院は宿場町として栄えた平塚宿の本陣菩提寺でもありました。江戸の旅人たちは何を思い、どんな旅をしていたのか。江戸っ子たちの社寺参詣ブームについて学びます。
日時2009年11月21日(土)15時〜
会場福生山宝善院 (神奈川県平塚市平塚1−23−16・JR平塚駅より徒歩16分)→会場地図
料金無料(喜捨を受け付けます)
申込み不要
主催虚空山彼岸寺
協力福生山宝善院
2009年6月 1日

 先日お知らせした佐々井秀嶺師の講演会の詳細が以下の通り決定いたしました。 またチラシもございますので、ご参考のうえご自由に配布下さい。

講演会趣旨

佐々井秀嶺師最終講演会「よみがえる仏教 インド仏教復興運動の今」

sasai_flyer.jpg 生涯を不可触民解放に捧げられたアンベードカル博士が50万人とともに行った集団改宗によって始まったインドにおける仏教復興運動は、博士の死後・佐々井秀嶺師によって引き継がれ、一度は仏教が消え去ったインドにおいて今や1億人とも言われる仏教徒が誕生するまでになった。

 人口10億人を超え驚異的な経済発展を遂げ、国際的に存在感を増しているインド。世界的な金融不安による貧困や紛争の絶えない現代において、慈悲をもって争いを無くそうとする仏教徒の増加は、世界的にも大きな意義がある。

 渡印以来40年にわたりインドの仏教復興運動の中心的指導者として、インドの仏教徒を導いてこられた佐々井師を迎え、インド仏教復興運動の意義と師の活動について学ぶことを通して、現代社会における仏教の意義について再考する機会としたい。

 ゲストには佐々井師の日本への紹介に尽力されてきたフォトジャーナリストの山本宗補氏による現地報告と佐々井師の弟子である高山龍智師に「歴史のメッセージ」についてお話しいただき、日本からは想像しづらいインド仏教の現状にも肉薄する。

講演会概要

【題名】佐々井秀嶺師最終講演会「よみがえる仏教 インド仏教復興運動の今」
【日時】2009年6月7日(日)15:00〜
【場所】護国寺 本堂(東京都文京区大塚5-40-1)
【対象】一般公開(申込み不要)
【料金】無料(自由喜捨)
【主催】彼岸寺(http://www.higan.net)
【特別協力】大本山 護国寺
【協賛】光文社

チラシ

チラシをダウンロードする。

2009年5月21日

 現在インドより44年ぶりに来日中の佐々井秀嶺師の講演会を開催いたします。

 生涯を不可触民解放に捧げられたアンベードカル博士が50万人とともに行った集団改宗によって始まったインドにおける仏教復興運動は、博士の死後・佐々井秀嶺師によって引き継がれ、一度は仏教が消え去ったインドにおいて今や1億人とも言われる仏教徒が誕生するまでになりました。

 人口10億人を超え驚異的な経済発展を遂げ、国際的に存在感を増しているインド。世界的な金融不安による貧困や紛争の絶えない現代において、慈悲をもって争いを無くそうとする仏教徒の増加は、世界的にも大きな意義を持っています。

 渡印以来40年にわたりインドの仏教復興運動の中心的指導者として、インドの仏教徒を導いてこられた佐々井師を迎え、インド仏教復興運動の意義と師の活動について学ぶことを通して、現代社会における仏教の意義について再考するため本講演会を開催することとなりました。

 佐々井師の最初で最後の東京での講演会となるかもしれません。この機会にぜひご参加ください。

【演題】佐々井秀嶺師来日講演会「よみがえる仏教 インド仏教復興運動の今」
【日時】2009年6月7日(日)15:00〜
【場所】護国寺(東京都文京区大塚5-40-1)
【対象】一般公開(申込み不要)
【料金】無料(自由喜捨)
【主催】彼岸寺(http://www.higan.net)

2009年5月 8日

1300年の歴史を感じる阿修羅像の魅力 by KAKU

日本人は何でも"三大なんとか"というくくりを作るのが好きなように感じる。日本三名園(水戸・偕楽園、金沢・兼六園、岡山・後楽園)や日本三景(宮城県・松島、京都府・天橋立、広島県・安芸の宮島)などが有名だが、もし日本三大仏像を考えるならば、必ずノミネートされるのがこの阿修羅像だろう。

三面の顔を持つ独特の容姿は、異形でありながら気品すら漂う。男なのか女なのか、若いのか年寄りなのかもわからない。そんな独特な表情を持つ阿修羅像を、ガラスケース越しでなく360度好きな角度からお参りできる、またとない機会でした。

実際に見た阿修羅像は争いの神とは思えぬほど華奢で、触れれば折れそうなほど細い腕を広げておりました。しかし、そんな線の細い姿でも決して頼りないとは感じさせないのは、阿修羅像の持つ神々しさ故なのだろう。

さて、阿修羅象ばかりに目がいきがちな今回の展覧会だが、本当に素晴らしいのは阿修羅像の造形なのではない。この展覧会は興福寺創建1300年の記念として開かれたもの。つまり、興福寺が開かれてから1300年もの長い間守られてきた歴史があるのです。

1300年といえば歴史の教科書にもあるように710年、「何と大きな平城京」と覚えた平城京遷都の年。お寺の歴史は長いといわれますが、1300年とはまさに気の遠くなるような年月です。それだけの年月をかけてお寺を守り、伝え、仏像を守ってきた人が本当に多くいたことに感謝をしたくなる。そんな展示でした。