2007年10月 3日

ココロの奥まで充分に高層マンションを堪能した私たち。
2階への階段を下りる。

と、そこにひとつの看板を発見した。

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いっきゅーえ?『蓮台に出られます』・・・???!!!

どうやらドアの向こうに出たら、オン・ザ・大仏さまの蓮台なようだ。
帰ろうとした矢先に、そんなオプションエンターテイメントがあったなんて、まさに棚からぼた餅。

いっきゅーヤッコ!
ヤッコウン!イコーイコー!

外に出られるドアのノブに手をかけようとした瞬間。
しかし、すっかり高揚した気分の私たちの目の前に、かなしい現実がつきつけられた。

「本日は終了しました」


いっきゅー&ヤッコえ”ーーーーーーーーーーーーーーーーー

すっかり落胆した。
ノリノリの私たちには残念すぎる突然の知らせだ。
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ヤッコイッチャウ?


ヤッコは行く気満々で羽をパタパタさせてる。なんて強引なヤツだ!
気持ちはわかるけど、どうしても「ダメです」と言われているところを突破する勇気がでないのが私。
いわゆる「チキン」ってやつ。


いっきゅーえ・・行きたいけど・・行きたいよね・・


外が見えるそのドアの前で、突破するもあきらめるも決められず、私はひたすらモジモジを続けた。


そんなとき、そのドアの向こうからおばちゃんが現れた。
服装から察するに大仏マンションの管理職員だ。

いっきゅーあ、あのぅ・・もう閉まっちゃったんですか??

おばちゃん「そうなんですよー。普段はね、ここから外に出られるんですよ。」

いっきゅー今日はもう終わりなんですか??

おばちゃん「そう。今日はおしまい。風も強いしねー」

いっきゅー出ちゃダメなんですか・・?


おばちゃんが天使となるか、悪魔となるか。
運命の分かれ道だ。

どうか天使であって欲しいという気持ちで胸をいっぱいにして、慎重に交渉に励む。
というか、ひたすらゴネた。

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すると、天から運命の決定が下った。

おばちゃん「あの・・いいですよ。出ても・・。」

なんとも煮え切らないOKの仕方だけど、そこは気にしないことにする。
とにかくやった!!!!
勝ち取った!!!!

ヤッコニヤリ
いっきゅーすみませんー!本当わがまま言っちゃって!!ふふ


勝利を手にし、天使となったおばちゃんの幸せを祈りつつ、猛烈にハッピーな気分でドアを開ける。
何段かの階段が用意されていて、それを昇ると目の前に蓮台がズラリ。

さすがに、オン・ザ・蓮台は言いすぎだった。
大仏さまがそう簡単に一般市民を同じ台に乗せてはくれるはずがないか。。


蓮台に金箔を貼れるオプションも用意されてるみたいで、
目の前にある蓮の花びらにはペタペタと貼られた金色がなかなか風情のある感じになってた。

いっきゅーこれさ、外から見てる人たち、私たちの存在に気づいてないよね
ヤッコユーエツカーーン!

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そんなこんなでいろんなドラマを体感した私たち。
いよいよ出口への階段を下り、ずいぶんとひさしぶりな外の光へ向かう。

いつものように肩にヤッコをのせて、ゆっくりと胎内を脱出。
・・しようとした瞬間。


バタバタバタ・・・


ヤッコが突然外に向かって飛んでいってしまった。

いっきゅーちょっと!!どこいくの!???

あわてて追いかけようとしたその瞬間に外から、若いお兄さんの声が聞こえた。

お兄さん「おさるさんのショーはおわりでーす!みんな、バイバーーイ!!」

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・・・これだ。
間違いない。

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今回の牛久大仏ツアーが決まってから、ヤツが何より楽しみにしていたこと。
それが、大仏さまのふもとに併設されている、小動物公園だ。

まぁ、おさるさんのショーは見られなかったけど、
ヤッコの念願をかなえるべくウサギやリスと戯れて、
私たちの仏像旅行第一回目は無事終了となる。


牛久大仏との出会い。

「でかけりゃいいってもんじゃない」

そう言いたくなる気持ちももちろんわかる。
デカすぎだから。本当に。

それでも、「大仏」つまり「大きな仏像」としての存在意義を考えてみると
これだけたくさんの人を見守っていられる牛久の大仏さまはやはり偉大だと思う。

いつも大仏さまの後ろ姿ばかり見ている人たちは少し淋しいのかもしれないけど。
クルッと蓮台がまわっちゃったりするようなハイテク機能があったりしたらいいかもしれない。

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大きな仏像。
わかりやすいその大きなスケールに、やっぱり圧倒されて、楽しくなって、いい気分になれる。

大仏はやっぱりいいもんだなぁ、とココロの底から思った。


ありがとう、牛久大仏。


おしまい

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コメント (1)

clelyric:

どうも再び大仏の中の人(今回も)です。

素敵なレポートありがとうございます。
私は大仏にいる時は約3000体の仏像がある、蓮華蔵世界にいます。

またどうぞ遊びに来てください。

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寝ても覚めても仏像大好きなオカッパ娘「いっきゅー」と、仏像よりも動物と絵を描くのが大好きなニワトリ「ヤッコ」との仏像珍道中レポート。一生懸命だったり、ちょっとヌケてたり、大笑いしたり、しんみりしたり。喜怒哀楽たっぷりな1人と1羽のやりとりをお楽しみください!
廣瀬 郁実 / 文
仏像コラムニスト / 仏像ガール主宰。1979年横浜生まれ。上智大学比較文化学部 日本語・日本文化学科卒業。父の死がきっかけで、仏教に興味を持ち早13年、仏像に惚れて早10年。「仏像をポップに伝えていきたい!」という一心で、日本全国仏像行脚中。コラム執筆の他にも、般若心経をモチーフにしたアート作品の制作にも励む。
→公式サイト「仏像ガール」
飛鳥 柳 / イラスト
1981年富山県の浄土真宗のお寺に生まれる。祖父、父、兄、親戚中が僧侶という環境で育ったものの仏教についてはあまり知らない。武蔵野美術大学で工業デザインを学び、現在は絵本やイラストの制作に取り組んでいる。鳥が好き。